TOS-R

□晴れ、ときどき幸せ。
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「リヒターさんは……織姫と彦星は幸せだと思いますか?」








久々の再会。
お互いあてもなく並んで歩き出し、しばらくたった後…突然エミルが、薄暗くなった空を眺めながらつぶやいた。


織姫と彦星と聞いて、あぁ七夕なのだと気づく。



「幸せかどうかなんて…俺たちが決めることじゃない。」


本当に織姫と彦星がいたとは考えにくいがな……とは言わなかった。いや、言えなかった。

あまりにもエミルが落ち込んでいるから。


「…………そうですょね……。」


そんなに落ち込まれるとは考えてなかったな。



予想外の事に次の言葉を探していると、珍しくエミルから反論してきた。


「………でもっ…!でも…1年に1回しか会えないからこそ…会えた時はすっごく!嬉しいです…!」




? エミルは何を必死になっているんだ?


その理由はスグに分かることになる。



「だからっ……!僕も……なかなかリヒターさんに会えないですけど……今、すっごく幸せです……////」


あぁ、そういうことか。


確かに最近は二人っきりで会う機会が無かったからな。


顔を真っ赤にして、ズボンをぎゅっと掴むエミルがたまらなくいとおしくて、頬に手を当てる。

そんな俺の動きにビクッと反応するのがまた可愛い。



「…………そうだな。」


たまにだからこそ味わえるこんな雰囲気も……悪くない。



空には天の川が輝いていた。




えんど→アトガキ。
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