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□拍手log
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黒の騎士団……―――――




彼らは、ブリタニアに宣戦布告したテロ組織




『……ぶっ潰しちゃえ……』
「?何か言った?」
『ううん、何にもー!
スザク、宿題やって!』
「自分でやらなきゃダメだよ!
ただでさえ、授業に着いていけてないんだろう?」
『よくぞ知っているな!エスパーの類か!!』
「はいはい、エスパーでもないし超能力者でもないから!」
『!なぜ、私が言おうとした事が分かったのだ!』
「……その芝居やめない?」
『うん、なんか疲れるからやめる』
「疲れてたんだ…」




私とスザクは、学校の中では弾かれた者同士
イレヴンと言う枠組みで見られる私とスザクは、罵声も蔑みも日常的で…
そんな私達を受け入れてくれたのが……――――




「お前らは、まだ宿題やってたのか…」
「ルルーシュ」
『スザクが宿題やってくれないからさ』
「お前は、授業中寝なければ良い話しだ」
『頭良い奴の言い分ですよね〜!』




口を尖らせて、顔を背ければスザクが苦笑いを浮かべるのが見えた
ルルーシュからは、ため息が聞こえた




『あ、ヤバ!時間だ!』
「?今日ってバイトだった?」
『ううん、ちょっと用事!』
「気をつけて帰るんだよ?」
『スザクは私を子供扱いし過ぎ!じゃあね!ルルーシュも明日ねー!』
「あぁ、気をつけろよ」




二人と別れて急いで家へと帰る
周りからの視線だとか、声はなるべく聞かないように帰る
そして、寮に着くと早速着替えて帽子を目深に被る
日本人はかなり目立つから、街中を普通の用事以外で歩く時はこうでもしないと私がしようとしている事がバレてしまう
借家であるもう一つの家に向かう
この家では、自分の指紋や髪の毛などを残さないために、家の中なのにマスクと帽子と手袋を身につけてある物を制作している




『………』




今作っているのは爆弾
犯罪と言う事は、重々承知している
だが、私自身ブリタニアに反旗を振る時を伺っていたのだ
そんな私よりも、先に黒の騎士団はブリタニアへと宣戦布告した




でも、ある意味好機かもしれない……――――




私が考えたのは、黒の騎士団を使った爆弾テロだ
黒の騎士団を名乗れば、目は私よりも黒の騎士団に向く
結果的に日本人は、ゼロに味方するはずだ
お互いに良い話しのはずだ




人に罪をなすりつけると言う最悪な事をやろうとしている
だけど、使える物は使う
それが私の考えだ




「こんなとこに反逆者がもう一人居たとはな…」
『!誰!!??』
「黒の騎士団……と言えば、分かるだろう?」
『!ゼロ…!』




部屋の扉に居たのは、マントを羽織り仮面をつけたゼロ
いつの間に居たのか分からなかった
そのことに驚くと同時に、なぜ此処が知られたのか困惑する
目深に被った帽子の隙間から、彼を見つめる




「今作っているのは爆弾か…?」
『……そうだけど』
「威力はどれくらいある?」
『…ビル1つは破壊出来る』
「ほう、なかなかの腕のようだな」
『……何の用?』




まさか、私がやろうとしている計画を知っているのかと推測していると、ゼロは仮面の中でフッとほくそ笑む声が聞こえた




「黒の騎士団を利用しようと考えているようだな」
『!!………ふぅーん、分かってたんだ…』
「お前はこの戦いに何を求める?」
『………』
「地位か?栄誉か?」
『……いらない、そんなの…
私が欲しいのは……』




そう一旦言葉を切り、帽子もマスクも取る
すると、一瞬ゼロの動きが止まったように見えたけど、口を開いて告げる




『私の未来を取り戻すためよ…』




動き出した歯車は、悲しい終焉へと動く




そして、止める事が出来なかった自分を悔いる男は、仮面の中で顔を歪めていたのだ






私の大切な人達は、記憶を消されて私達はバラバラになった…――――




そして、その憎悪は膨らんでいた……






私は自分が死んでも守りたいモノがあるから、何が起ころうとそれを守り通すまで死ぬわけにはいかない―――――








未完成―出来損ない―
(なんで、お前が…!!学校では、あんだけふざけてるお前が!!……どうして!!)
仮面の中で嘆く男に、彼女は気付きはしない――――






end
久しぶりに拍手更新しましたー!
久しぶりに更新したのが、シリアスと言う…f^_^;
連載はしないので、次は甘いのをと考えております!
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