キリリク&拍手文
□魔法使い
1ページ/2ページ
10月拍手文
『もう嫌!骸なんかキライ!』
「えぇ結構です。僕だって大嫌いですから」
人混み。バス停での会話。
魔法使い
『…さき、行ってよ』
「おや、ずいぶんと不器用なご親切で。」
『(ムカッ)』
「ありがとうございます」
骸は貼り付けたような笑顔でバスの中に入っていく。
喧嘩をして、あんな顔を見て同じバスに乗るのには抵抗があったが、私も彼の後を追うようにして中に入った。
バスの中はがら空き。人はバスの運転手さんだけという寂しい状態だ。
先に行った骸は一番前の方の二人掛けの椅子に座っている。勿論片方にはドンと荷物を置いて。
絶対隣に座らせない気だな、あのパイナポー。
私はそう感じ取ると、近くにあった椅子に座る。勿論こっちだって負けてられない。隣には買った物を置いてやった。
しばらくしてバスは発車した。
人が立て続けに乗り込んできて、私はたちまち席を小さな子供へと受け渡して。
その後はその子と話をした。
とても楽しかった。でも、
何か物足りない気がした。
*続きます⇒