キリリク&拍手文

□あめ玉長者
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『あめ玉が麦チョコに…』




チョコか…甘いのはあまり好かないから、普段は食べないんだけど

どうしようかなι

今からあの銀髪くんに返しに行くにしても、もういないし

捨てるのはもったいない…絶対バチが当たる。

でも、食べる気しないよ



うーん…




「‥‥ろ、む」

『?』

「…ローム、



クローム!」

『!』




考え込むうちに下がってしまった頭をあげると、目の前には独特な髪型をした男女がいた。



…双子?と思ったが、見る限り見た目が似通ってない(髪型は同じだけれど)。

二人のうち一人(体格からして女の子かな)は、片割れの男子に支えられてやっと歩いているような感じ。

大分顔色も悪い。私は心配になって二人(どちらかといえば女の子の方)に声をかけた。



『…どうしたんですか?』

「!‥」

『(わ、(男子に)睨み付けられたι)そっちの子、大丈夫で…』

「この状態が大丈夫に見えるならば、貴女の目は節穴です。」



…………なんだコイツ(^^)←あ


私は女の子に安否をとったのに…まぁこの際、それはおいといて、

この子、本当に具合が悪そうだ。元々肌が白いのもあるのだろうけど、顔が真っ青。

それに…



『痩せ細ってる…多分何も食べてなかったんですね』

「…」

『なにか食べさせるものがあれば…あ、』



そうだ。私にはこれがあるじゃないか。

片手に乗っかる茶色い袋を、男子の方に差し出した。



「!?」

『これ、差し上げます』

「は?」

『麦チョコです。さっき見知らぬ男の子にもらったんですけど…』

「誰がそんな得体の知れないものもらいま「麦チョコ!?」




「麦チョコ」という言葉を耳に入れた途端、朱と蒼のオッドアイの彼の肩に凭れていた女の子は飛び上がり、目を覚ました。

くりくりとした紫の瞳を凛々と輝かせて私と麦チョコを交互に見る。

可愛い子だなぁ…てか、もしかして麦チョコ好きなのかな?




「ちょ、クローム!貴女体調が悪かったんじゃないんですか!?」

「そんなことより今は麦チョコですよ、骸様!」

「クローム、そんなキャラでしたか?」

「骸様が知らなかっただけです…!あ…//」

『(あれ、いきなり黙っちゃった)麦チョコ、好き?』

「…(コクン)」

『食べる?』

「い、いいの…?」

『うん。どうぞ』

「あ、ありがと…///」




女の子は顔を赤くして微笑むと、渡した麦チョコの袋を早速開けて食べ始めた。



本当に好きなんだなぁ。



幸せそうに、食べることだけに集中する彼女に、何だかとてもいいことした気分になった。

この至福な気持ちを苦手な
「男の子」という存在で汚さないよう、私は彼女の隣に並ぶ彼を視界に入れないようにして、

二人の横を通りすぎた。


が、




「待ちなさい」

『げ、(声かけられた…)』

「人前でその態度、失礼な人間だ…ですけど、これも礼儀と言うものです」

『え、(…まさか、また?)』

「これ、あげます」

『ι(こ れ は ?)』





スポーツ、ドリンク?




*こうして私はスポーツドリンクを手に入れた!←


麦チョコ⇒スポドリ⇒?
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