―グリーンフラッシュ―――


太陽の沈む方向が赤く見えるのは赤、橙などの光の波長が地上に到達しきれいに見えるという

「それを言うためにここに来たのか??」

焔が読みたての本を持ちながら説明する姿を見て金蝉がそう答えた

金蝉にとってはそれはどうでも良いことなのだ

ただ焔がこういう話をするとき決まって焔は何か考えを持って話をしにくることが多いのだ

「もちろんそれだけでここに来たわけではないが」

やはりそうだったか…

金蝉はため息を漏らしながらじゃあどういう目的で言ったんだといかけた

「下界に夕日がすごくきれいに見えるところがある」

「…」

「みにいかないか??これから…」

天上界の時刻ももうじき夕暮れ時に差し掛かっている

「そうだな…」

金蝉は一瞬考えると口を開いた

「たまには良いかもしれん」

「決定だな」

うれしそうに目を細める焔に金蝉は一瞬目を潜めるもたまにはこういう日もあっても良いかもしれないと思った

「じゃあ早速行くとするか」

そういうと焔は自身の腕を広げた

金蝉はそこにすっぽり収まるように入るのを確認すると焔は静かに腕を閉じた






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