・NOVEL(短編)・

□お仕置き
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「みやー隣いいー?」

「あっ!キャプテンだめ!!うちが座んの!!」

「千奈美は昨日隣だったじゃん。」

「昨日なんて関係ない!!」

「関係あるよ!」

「・・・どっちでもいいじゃん。」

「「みや何!?」」

「なんでもないです・・・。」

ももが楽屋に入った瞬間に見えた光景。

真ん中らへんに座るみやと、みやの隣を奪い合う千奈美とキャプテン。

両隣に座ればいいと言う人もいるかもしれないけど、それは無理だ。

だってみやの左側は梨沙子が陣取ってるから。

いくらみやの隣がいいからって、さすがにちっちゃい頃から可愛がってきた梨沙子は退かせない。

その梨沙子はみやの肩に頭を乗っけて、みやに甘えてる。

「みやー」

「・・・何。」

みやはこんな状況にうんざりしてるらしく、ぶっきらぼうに返事をしてる。
それでも梨沙子は幸せそうに笑ってる。


・・・・・・そろそろ返してもらってもいいかな。


ごちゃごちゃした感情が胸の中で渦巻く。

「ももちどうしたの?」

ずっと楽屋のドアの前にいるももに気付いたくまいちょーに声をかけられる。

「・・・くまいちょー。」

「何?」

不思議そうにももを見ているくまいちょーを見る。

「撮影まで後何分?」

「マネージャーさんがさっき30分のびるって言ってたけど・・・。」

「30分・・・。」

ちょっと少ないかな・・・。
ちらっとみやの方を見る。

「もう!みやはどっちが隣がいいの!?」

「ちょ、ちぃ!顔近いって!!」

ちゅ。

「なっ・・・」

「あ。」

「っ!!」

「・・・!!」

上からみや、千奈美、キャプテン、梨沙子。

何が起こったかというと、千奈美が勢いあまってみやにキスをしたのだ。

プチッ。

「くまいちょー、すーちゃんごめんね。」

「へ?まぁも?」

「多分遅れる。」

そういってももはまだ固まってる4人のところに向かう。

「あ、もも・・・。」

みやがももに気付いてヤバいって顔をした。
みやがそんな顔をするくらい、ももの顔はすごいんだろう。

そのままみやの腕を掴んで立たせる。
周りの三人を軽く睨んで(特に千奈美)楽屋を出た。



「ヤバいかも、うち・・・。」

「うん、千奈美は絶対ヤバい・・・。」




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