・短編E・

□不意に仕返し
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夏ハローのレッスン日の楽屋。

そんな中訪れたのは、珍しくないお客さんだった。



「失礼しまーす」



いきなり入ってきたその子に慣れたように挨拶をする9期。
そして前回の冬ハローの時は特別レッスンであまり楽屋にいなかった10期は、初めてのその光景に驚きながらも挨拶をした。



「おっ!また遊び来たっちゃんね!」



「れいなちゃん久しぶりー」



ケータイ片手に佐藤とじゃれていた(じゃれつかれてた?)れーながその子に気づいて話しかける。
それに軽く応えた後、ぎこちなくさゆみの隣に座るその子。



「もっとこっち来ればよかと」



「え?あ・・・いや、ここでいいよ」



「えー、まぁいいけんね」



その子がここに来てる理由がわかってないれーなは、なんの戸惑いもなくその子の痛いところをつく。
さゆみはそれを見て笑いそうになるけど、笑う前にその子に睨まれたのでなんとか抑えた。



「ここでいい、ねー」



「・・・・・・久しぶりです」



「久しぶり雅ちゃん」



小さくつっこむとその子は嫌そうな顔をしてから嘘をついた。

さゆみ達は昨日も会ってる。

珍しくないお客さんとは雅ちゃんのこと。
メンバーには隠してるけどさゆみの恋人で。
いや、実際にはそんなに隠せてないんだけど。

気づいてないのはれーなくらいだろう。
愛ちゃんもガキさんも絵里も愛佳もジュンジュンもリンリンもすぐ気づいてた。
今日はじめてこの状況を見た10期も、佐藤以外はもうそろそろ気づくんじゃないかな。

なんでって、ふざけてるんじゃないかってくらい雅ちゃんは隠し事が下手くそなんだ。



「また来たんだね?」



「べ、別に道重さんに会いに来たわけじゃないですよっ」



みんなに聞こえるようにそう聞くと、慌てたように赤くなりそう返す。
本当に隠すつもりなら建前の理由でも考えてくればいいのに、それをしないのは雅ちゃんがバカだからか。



「へぇ。じゃあさゆみの隣なんかいないで早く用済ませて楽屋戻れば?」



にこーっと微笑みながらそう告げるとショックを受けたように俯く雅ちゃん。
さゆみの毒舌なんて毎日受けてるのに一向に慣れないのは、これもまたバカだからなのか。



「えー!夏焼さんもう帰っちゃうんですか?衣梨奈と遊びましょーよ!」



そしてこういう時にいつも話しかけてくるのはKYのこいつ。
もう少しで雅ちゃんの素直なとこが見れたっていうのに。
少し残念に思いながらも、もうちょっと苛めてやろうと手をひらひらと振ると雅ちゃんが立ち上がる。



「・・・・・・生田、今度遊んであげる」



「やったぁ!」



あ、本当に帰っちゃいそう。
ちょっとやり過ぎたかと慌てて立っている雅ちゃんに視線を向けると、グッと顔を近づけてきてる最中だった。
驚いて目を瞑るけど、来ると思っていたところに待っていたものは来なくて。

その代わり感じたのは、耳元での声。



「本当は、道重さんに会いに来てるんです」



ボソッと、さゆみにだけ聞こえるように。
ここにいるほとんどのメンバーが知ってる理由を。

不意に、そして近く、そんなことを言われたものだから、珍しく顔が熱くなってきた。

そうしてる内に雅ちゃんは楽屋を出ていってしまって、追いかけようにも赤い顔を見られるのが嫌で追いかけられない。



久しぶりにやられた、と思いながらも口許が緩むのを感じた。



end



ノノ*‘ _l‘ )<夏焼さん顔真っ赤だった可愛いぃぃいいいいいいい!!

从;´◇`)<よく見れたね・・・

ノリ*´ー´リ<夏焼さん出てく前にわざわざ席移動してたもん

|||9|‘_ゝ‘)<必死系ヲタだ

从 ´◇`)<あんたには言われたくないよ

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