・短編D・

□妹離れと姉離れ
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『みや!いっしょあそぼっ!』



『うん!あしょぼっ!』



『みやびー、おかしたべよー』



『うん!たべりゅっ!』



・・・・・・あー、はい、確かに昔はこうでしたよ。



だけどさ・・・



「みや!今日ずっと家にいるんでしょ?遊ぼうよ!」



「・・・・・・嫌だ」



「みーやびぃ、ほらお菓子あるよぉ」



「・・・・・・要らないから」



・・・・・・こいつらはあたしのこといくつだと思ってんだ。

確かに昔はこのバカ姉二人が・・・その・・・・・・だ、大好き・・・で、誘われるがままに付いてってましたよ。
だけどあたしもう19歳なんですけど。
来年成人なんですけど。



「えー!遊ばないの?今日せっかく3人いるのにー・・・」



「お菓子も絵里が用意したのにぃ」



「・・・・・・知らない、二人で遊んでればいいじゃん」



なにが悲しくて休みの日に姉二人と遊ばなきゃいけないんだ。
ていうかお菓子につられるほど子供じゃないっつの。



「うぅ・・・みやが遊んでくれない・・・」



「舞美・・・もう雅は絵里達のことなんてどうでもいいんだよ・・・」



本気でしょんぼりしてる舞美と泣き真似をする絵里姉ちゃん。
絵里姉ちゃんは無視したいところだけど、その言葉にショックを受けてるような舞美を見たら反応せざるを得ない。



「・・・・・・別にどうでもいいとかじゃないけど」



ギリギリ聞こえるくらいの声でそう言う。
すると二人は素早く反応して、あたしがいるベッドの上まで乗り込んできた。



「ほっ、本当にっ?もう鬱陶しいから近寄んないでほしいとか思ってないっ?」



キラッキラした目で聞いてくる舞美。
あたしはこの目に弱い。



「あぁ、うん・・・思ってないから・・・・・・・・・・・・だぁ!抱き締めるなっ!」



あたしの言葉を聞いて調子に乗ってガバッと抱き締めてくる舞美に抵抗する。
正直そんな抵抗この馬鹿力の前では意味ないんだけど。

と、あたしが舞美に抵抗するのに苦労してる時に絵里姉ちゃんがのほほんと口を開いた。



「じゃあもちろん遊んでくれるよねぇ?」



・・・・・・・・・舞美は許せる、だけどこいつは許せない。
あたしが舞美に強く言えないのをわかって、舞美を盾にニヤニヤと笑って。



「・・・・・・・・・むっかくつ」



「んー?」



「あーもう!わかったよ!遊ぶよ遊ぶ!なにすんの!」



結局こうですよ。
何年経ってもこの二人には敵わない。



「やったー!!」



「よぉし!お菓子持ってくるー!」



だけど、こうやって本気で喜んでる二人は憎めないというかなんというか。



「・・・・・・・・・早く妹離れしろ」



詰まるところ、結局言いたいのはそれです。



end



ノノl*∂_∂'ル<〜〜♪

从*・ゥ・从<お姉ちゃん!みや嬉しそう!(コソコソ

ノノ*^ー^)<雅はたまに誘ってあげないと拗ねるからねぇ(コソコソ

从*・ゥ・从<すごい拗ねた顔でこっち睨んでくるもんね!(コソコソ

ノノ*^ー^)<妹離れしろとか言ってるけど自分が姉離れできてないの気付いてないんだよ(コソコソ

从*・ゥ・从ノノ*^ー^)<・・・・・・可愛いなぁ

ノノl*∂_∂'ル<なっ、なにこっち見てコソコソ言ってんのっ!!



終わり

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