・短編D・

□止まらない愛情
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舞美ちゃん。



好き。

それじゃ、伝えきれないけど。



舞美ちゃんが好き。



―――――――――――――



「愛理、ペン進んでない。」



そんな、舞美ちゃんの心配そうな声にハッとする。
いつの間にか結構な時間が経っていたみたいだ。

一緒に物販の書き物をしていた舞美ちゃんは既に終わっていたらしく。



「愛理が遅いのって珍しいね。」



そう言って笑われた。

あたしがボーッとしていたのは舞美ちゃんのせいなのに。
小さい頃から一緒にいて、出会ってからもう10年経つのに見惚れるとか重症だと思う。
しかもその病気は年々酷くなっていて。



「ちょっと、ボーッとしてた。」



そう微笑んでからまたペンを動かし始める。
静かになった部屋に響くのは、ペンのキュッキュッって音だけ。



「・・・・・・・・・舞美ちゃん。」



しばらくして思わず名前を呼んだ。

だって、こんなの集中できない。
真正面からジーっと見られてるとか、とんでもなく鈍感じゃない限り気になって仕方ないだろう。



「えっ、なに?」



「視線・・・・・・気になる・・・。」



あたしが不貞腐れたようにそう言うと、舞美ちゃんは照れ臭そうに笑った。



「えへへ・・・・・・愛理に見惚れてた・・・。」



素直だ。
舞美ちゃんは真っ直ぐで、綺麗で、素直で。
そういうところをいつも羨ましく思ってる自分がいる。



「舞美ちゃん。」



ペンを置く。
手を伸ばす。
髪に触れる。



「愛理・・・?」



腰を浮かして前のめりになると、目の前に舞美ちゃんの赤い顔。
赤いまま少し俯いていて、照れているのがわかる。



「好きだよ。」



小さくそう言ってから唇を掠める。
掠めるだけで止まってみると、舞美ちゃんが自分から唇を押し付けてきた。



「積極的だね。」



「あ、愛理のいじわるっ!」



あ、怒った。
とは言っても怖くない。
だって顔はまだまだ赤いまま。



「ふふ、ごめんね。」



今度こそしっかりと唇を奪う。
だけどそれ以上にしっかり閉じられている舞美ちゃんの唇。
舌で少しつついてみると、肩をグイっと押された。



「がっ、楽屋だしっ・・・みんないつ戻ってくるか・・・わかんないし・・・。」



確かに今は撮影の合間の休憩時間で、コンビニに行った三人がいつ戻って来るかはわからない。

それなら。

机から離れてドアに向かう。
心配そうにこっちを見てるであろう舞美ちゃんを見ないでドアの鍵を閉めた。



「愛理っ?」



「これなら大丈夫。」



くるっと半回転して舞美ちゃんに微笑む。
そして椅子に座ってる舞美ちゃんに近づいて、膝の上に向かい合って座った。



「・・・・・・・・・そんな心配そうな顔しないでよ。」



「だって・・・。」



「キスするだけだから。」



そう言って微笑むと、舞美ちゃんがホッとしたのがわかった。
それ以上のことされると思ってたのか。



「ふふ・・・・・・舞美ちゃん、えっち。」



「へっ?な、なん・・・!」



うるさい口は無理矢理塞ぐ。
最初は乗り気じゃなかった舞美ちゃんも、だんだんと積極的になってきて。
あたしの服を掴む力が強くなっている。



あたしは舞美ちゃんとのキスが好きだ。

求められてると、簡単に実感できる。

それに、すごく熱い。
蕩けて一つになれそうなくらい熱くて。



熱くて、熱くて、熱くて、止められない。



「あい、り・・・?」



キスを終えて、今度は首筋に唇をあてる。
軽く吸ったり歯をたてたりすると、舞美ちゃんがまたもや肩をぐっと押してきた。



「きっ、きす・・・だけっ、て・・・!」



「ごめんね。」



舞美ちゃんのいつもより甲高い声。
荒い吐息。
熱のこもった目。



もう、止まるわけもなかった。



それほどあたしは舞美ちゃんが好きで、好きで、好きで。



end



ノソ;^ o゚)<入れない・・・。

(o#・・)<楽屋でなにしてんのあの二人!

リ*・一・リ<まぁいいじゃん、お菓子でも食べようぜ!



終わりw

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