・二次版権A・

□どっちが大人かわからない
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あたしの目の前にいるのは、ベッドで本を読んでるロビン。

本を読んでる時に声をかけても相手にされないのは、今までの経験でわかってるから見てるだけ。



「・・・・・・ナミちゃん。」



「なに?」



本なら視線をはずさないで話しかけてくる。
あたしもロビンからずっと目を離さない。



「・・・・・・近くないかしら?」



呆れたように本を閉じてこっちを向くロビン。
あたしとの距離、5p。

その近さに、ロビンは顔を赤くしてあたしと距離を置く。



「近くない。」



にっこりしながらもう一回近づいて言う。
そして距離が近いだけで赤面する年上の彼女に、心の中で苦笑した。



――恋愛経験が無いんだから仕方ないんだろうけど。



ずっと逃亡生活を続けてきて、気の休まる場所がなかった彼女。
恋愛する、なんて考えは全くなかったんだろう。



「・・・・・・そう。」



不服そうにしてるロビンの髪を梳きながら、ロビンのベッドに移る。
もちろん本は取り上げて。



「ねぇ、キスしよーよ。」



「・・・!!」



あたしの一言で、しどろもどろになるロビン。
ていうか顔は赤くなる一方で、フリーズしないか心配になる。



「だめ?」



そう言いながら、どんどんロビンに近づく。

そしてそのまま口づける。



「・・・・・・まだ答えてないわ。」



「だめじゃないでしょ?」



恥ずかしいのか、口元を覆いながら反論してくる。
でも『だめ』とは言わないことはわかってて。



「・・・・・・だめ、では無いけれど。」



――ほらね。



その言葉を聞いて、触れるだけのキスを何回もする。



「ちょ、ちょっと・・・!」



のしかかるような体勢を取ろうとしたところで止められた。
もちろんロビンの『手』で。



「なに?」



「いえ・・・」



「大丈夫。優しくするから。」



そう言って抱きしめると、こわばってる体。



――はぁ、本当に・・・。



「あんたいくつよ・・・。」



呆れてるけど、ロビンの様子に愛しさを感じてるのも事実で。



今回もあたしは優しく、ゆっくりとリードした。



end

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