ポケットモンスターSPECIAL

□つかみたくて
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あれ?…イエロー?
なんで泣いてるんだ?俺…なんかしたかな

あ…笑った。やっぱりイエローは笑顔が似合うよ

…やっぱり俺は、相当イエローに惚れてるんだな





「…レ…さん。レッドさん!」


「!」


目を覚ますとそこにはイエローがいた
どうやら俺は眠っていたようだ

「ん?…」

体が重い。頭がくらくらしてうまく立ち上がれない

「だめです!寝てなきゃ。」


「うわっ」


肩に小さな手が当てられそのまま俺はベッドに押し倒された
急なことで驚いた上イエローの顔が近いことに気付くと顔が一気に熱くなった。 
イエローは気にしてない様子でキョトンとしている、やっぱりイエローは可愛い……な 



俺は、体温の高い自分の手を彼女の綺麗な頬に近付けた。俺からした冷たくて気持ちいい 


その瞬間一気に、俺達の時間がとまったように感じた。  


俺が、イエローの顔に口を近付けそうになった

その瞬間


「ピカ!」

「チュー」 


気付いたら目の前が真っ暗で、それぞれの相棒、ピカとチュチュが俺とイエローの顔面に抱きついてきたようだ 


「む、むが……ピカ!なにすんだよ」 

見てみるとピカのその顔は 

まだその時じゃない、タイミングを待て 

と言ってるような顔だった 
き、気のせいだよな。うんきっと…… 


「ぷはぁっ。もうチュチュったらどうしたの?ビックリしたじゃないか」

「ああぁあ!だめ!心読もうとするな!!」

「え?だって……」

「いいからいいから」


イエローを必死で止めてる時目の端にあるものがちらついた 

それを見てみるとイエローがいきなりとてつもなく慌てふためいた 
「うわわわ、すすすすみません勝手に台所借りちゃって……う、うまくできてないかもなのに」 

「……おかゆ?イエローがわざわざ?俺に?」 

料理を?いやおかゆだけどさ。嬉しかった
こんなんで喜ぶなよとグリーンには呆れられそうだが、俺にはむちゃくちゃ嬉しく感じた。 

「む、無理に食べなくていいですよ?」

「いや食う、絶対食う。」

慎重に一口食べてみた
腹が減ってたのもあっのか、おかゆなのにかなり美味い。

「美味いぞイエロー。ありがとな」 

正直にそう言ったらイエローの顔が真っ赤になって安心した表情になった。 

俺も少し照れる 

あっという間にペロリと食べおわったら、じゃあ片付けて来ますねと台所へそれを運びに行った 

ガチャガチャと食器を洗う音がするイエローの背中を俺はじっと見つめた
 


なんか……あれだな、新婚みたいだ 


そう浮かれていたら。急にドアのチャイムがなった

イエローが先に反応した

「は、はーい。今開けま…」

「おじゃましまーす。レッド、風邪引いたんですって?」


了解も取らずドア力強く開け入ってきたのはブルー。
ああ本当にお邪魔だよ、と俺は内心呟いた。きっとまたからかってくるに違いない 



「あらー?あらあらあら……」 

そう言いながら嫌なにやけ顔で俺とイエローを交互に見てきた

「ブルーさん?」

イエローは首を傾げているが俺は嫌な予感しかしない


さらにニヤつきが増して言ってきた

「あなたたちお熱い仲ねー。なんだか『新 婚 さ ん』みたいよねぇー。」

「んなっ……!!なに言いやがんだよ!ど、どこがどうそんなふうに……!」

「ぜーんぶ。」

「ぜ……!!」

「なんなら一から十まで教えてあげるわよ?まずエプロン姿のイエロー。かっわいいじゃない、あとその…」

「わあぁ!もういい、言うな!」
畜生。さっきから俺の図星にくるようなところばかり突いてきやがって。 
ああ確かに俺もエプロンつけてるイエロー可愛いと思ったさ! 

「(しかもあれ俺のだよな……って嫌々変なこと考えんな変態か俺!)」

「……ってところかしら?」

「なななにがだ!お前やっぱ見えてんな!」 

「あ、あのぅ……」 

「なんっ……。い、イエロー」

なんだよっ。と力強く返事しそうになったがギリギリで我に返れた 
見てみると、イエローの顔がさっきとは打って変わって暗く見えた。けれど表情は笑っている、多分無理にだろう。けれどどうしてかがわからない 

「ボク、その、か、帰りますね。二人のお邪魔みたいですし……本当、仲いいですね。羨ましいくらいです。」

そういうとイエローはエプロンをはらりと脱いで手早く帰る準備しはじめた。 

「ちょっと?、イエロー!」
ブルーは目を丸くしてあちゃぁというような顔をした


「ま、まてよ、イエロー」

「ボクに構わず二人でいてください…お邪魔しました」

頬を赤くして泣いていたのを微かにだがとらえた。あの夢と……同じ? 

その考えを頭の中で巡らせてるうちにバタンとイエローは帰ってしまっていた 

「ば、バカ!!もう!なんで二人してこうバカなのよ?レッドもはやく!風邪なんてどうでもいいから追いかけなさ……っえ?」


ブルーの言葉を最後まで聞かずとにかく俺は重い体を無理矢理起き上がらせて外に出た 


気付いたら俺はイエローの手首を握り締め、捕まえていた
息が苦しいけれどそれよりもなによりも今優先すべきことは



「は、はぁ……はぁ……」


「レッ…ドさ……!!!」


「この…はぁっ……鈍感…め……はぁ…」


「なっ……ど、鈍感って…………」


見るとイエローの顔から大粒の涙がこぼれた 


「……だってレッドさん、ブルーさんの言ってた新婚って言葉すごく嫌がってたじゃないですかっ…そしたら楽しそうに今度はブルーさんと喋ってて…………」


「だから鈍感っつて言ってるんだ。イエローよく聞け」


イエローの小さな肩を力強くつかんだ
イエローは目を大きく見開いて驚いていた 




そして俺も驚いた 


お前が好きだ 


と言いたかったはずなのに俺はその自らの口をイエローの口に押しあてていた 


肩から離した自分の両手は震えている 


「え、えと……お前が好きだっ」

順番を間違えた 
けどもう遅い 
とにかくそう言うしかなかったんだ 
もう振られる……絶対振られると思ったその時


「ボクも……ボクもです」



「ボクもずっと、ずっと好きでした……けれど……、こんな日がくるなんて思ってもみなかった……だから、ど、どうしていいかわからなくて」



「好きって」 



「!」



「好きって言ってくれないか。俺が言ったようにさ」




イエローが今までにないくらい真っ赤になってて頭から煙がでたように見えて、けど、たどたどしくも言ってくれたイエローのその言葉を聞いた俺はイエローを抱き締めた 

そしてイエローも笑ってくれた














「……あの二人、遅くない?……っくしゅん!」
















−あとがき− 


書いてたら長くなった……
私の中のレイエは二人とも鈍感です。ブルーという女友達と仲良く言い争ってるのを見てしょぼんとなるイエロー……ああかわいいかわいいなぁ← 

次は裏書こうかな゚+。(*′∇`)。+(グリブル忘れかけ。いや大好きですよグリブルも

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