アンケート小説

□赤い欲望
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俺が好きな色・・・それは赤。
しっかりと自分を主張してるその色は、俺のラッキーカラーで、俺の勝利の色な訳。

でも、何よりも、沢山ある(っかありすぎる)赤色の種類の中で、俺が特に好きな赤があるんだ。

でもこれ・・・簡単には見られないから困りもんなんだよなぁ、いやいや、マジで。


――「っ〜訳で!桜乃!!協力してくんない?」

「えっ?」

夕暮れなずむ午後――切原の自室で突然、そうこの部屋の主人が頭を下げた。

彼の名前は切原赤也。
立海大附属中学の2年生。
強豪と言われているテニス部員でもある彼は、レギュラーという称号を得ている。

くせのある黒いはねっけのある髪、白い肌に、猫のようにつり上がった大きな目をした彼は、明るい笑みを顔に携えているが、テニスになると一変、『悪魔』と言わしめる姿に身を変える。

そうしてそんな彼に、何かを頼み込まれて大きく首を傾げているのは、青春学園一年生の少女、竜崎桜乃だ。

長いみつあみにこぼれそうな大きな目をした彼女は切原と違い、清純で大人しそうなイメージを受ける。

まぁ、実際そうなのだが。

一見するとちぐはぐな印象を受ける二人は、夏に、とある件により知り合い、すっかり仲良くなり、そしてついに付き合うことになったのだ。
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