†第1章†
□淡い色の恋心
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帰ったらカロルさんが頭を撫でてくれた。
なでなで、なでなで――
気持ち良かったから黙って撫でられている事にした。
(罪悪感と、安心)
「…馬鹿、ルージュ」
『――うん、ごめんなさい』
頭を撫でる手に力が入った。
「怖かったか?」
『大丈夫だったよ。逃げられるって、分かってたから』
「あぁ…1週間、外出禁止な」
『ええええ!!!?』
カロルさんは微笑んで、パソコンの方へ向かう。(本当のようです)
「さぁ、大切なRを拉致したんだ。スペードを甘く見られては困るな」
そう言い、ハッカーの顔になったカロルさんに私は笑顔で頷いた。
「まずは場所の確認、薬を飲ませただろう?」
『うん、もう溶けてるよね』
「その時の情報とルージュの意見を照らし合わせる」
『会社の中でもどこら辺の部屋に居たかって事?』
パソコンで開かれたキャトルの図は大きく、上から見た図形の中に赤い点が光っていた。
これが私らしい。
『窓からは、えと…東の風景が見えた!』
「…なら、ここらへんか」
2人で場所の目安をつけ、ヴィオレに協力してもらったりしながら画面上の図に書きこんで行く。
(キャトルでけー)(復習劇の開幕です)