†第1章†

□黒い侵入者
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「あの、バカッ!!」

あれほど注意したのに、早速だ…
少し目を離した隙に!!



[ちゃんと薬は飲んだんだろう?]
「あぁ、…これを見ろ」

ノワールにパソコンの画面を向ける。

映っているのはルージュの居場所、
飲ませた薬に仕込んでいた――…(半日ほどで溶けるため、調べられないし害は無い)


[此処は、会社か?]

「……そうだ。キャトル本社、厄介な場所へ連れ込まれたな」


何処かの倉庫とかなら助けに行けたのかもしれない。
ヴィオレに様子を見に行って貰うことも…。




「黒と白は戦いに決着をつけたい。勝つためには、スペード…Rが必要なんだ。」

―――だから、だから大丈夫。
ルージュに危険は無いと自分に言い聞かせる。


(もし拷問されたら?ルージュは断るだろうから…ルージュは耐えようとするから…)



[司令官、きっとRは大丈夫だ]

カロルではなく、司令官と。
ノワールはそう呼んだ。


「そだな…きっと楽しんでいるだろ、笑って帰ってくる」


信じよう。
大丈夫だ。


別にスペードの事を全部ばらしても良いとも言ってある。

苦しいなら白の部下になったって構わないとも…、





(ルージュ、どうか無事で)
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