居残り

□子守唄
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魔導師としての仕事と、学校での生活の両立は楽しくもあるが、厳しくもある。

両親が中々に家に居ないということもあり、僕は帰るとすぐにシャワーを浴び、ご飯も食べずにベッドにダイブする。

急激な睡魔がじわりじわりと襲ってきて瞼が開くことを拒む。


「レムレス」

「…ん…シェゾ、くん?」


いつ来たのか、愛しい人に名前を呼ばれたような気がして閉じかけた瞼を無理やりこじ開けようとすると、優しい手つきでそれを阻止された。


「あぁ、寝てろ」

「…でも」

「傍にいるから、な?」


ベッドがギシリと沈んだ感触があり、そっと頭を撫でられる。穏やかな声はまるで眠りに連れていってくれるんじゃないかというぐらいに優しい。


「シェゾくんが、優しい」

「…普段は優しくないみたいな言い方だな」


苦笑いをしたらしい声がして、僕は小さく笑う。そろそろ意識がはっきりしなくなってきた。こんなに心地よい睡魔はいつぶりだろうか。


「…君は、いつも、優しいよ…」

「…あぁ」

「…ありがとう、シェ、ゾ…く…」


すーすー、という穏やかな寝息が聞こえてきて、シェゾは小さく笑った。


「お休みレムレス。よい夢を」








(おはようシェゾくん!!)

(おはようレムレス)

(昨日すごく良い夢みれたよ!)

(そうか、良かったな)




end

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