08/03の日記

07:04
向ける銃の重さリプライズ。
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あつい…朝から蝉の声が煩いです。

夏祭りが今週にあるな〜そういえば。
木曜と土曜だっけ?
木曜が自衛隊、土曜が高良内。かな?
土曜はほぼ行くと思う。一人でも!!←
一人楽しすギルz…やっぱムリ。プーほど不憫じゃないから俺。

そういえば昨日のことだけど、
朝からメールが来てて、登録されてなかったから誰だってぃ思ったら。
中学のクラスの子でした。
アド変は来てたけど登録し直してなかったのね。
その子もバイトをやっていると。へー。
暇なとき行こうかと思ったんだが、遠いなw

んで、今ヘタリアにはまってると言ったら。
「高杉はどうしたw」
なるほど。
「高杉は"俺の嫁"から"愛人"に下がったww」
と返したよww
え、今の嫁はって?メリカといぎぎに決まってんだr(ry←自重

つっこさんとかRADの曲がいろいろと味音痴コンビソングに聴こえる不思議。
え、末期だって?んなわけないだろってぃww

あと20日足らずで宿題終わらせろとかムリだからw






 顔を拭うこともせず、俺はただその感覚を受け入れる。悪夢のような現実を、受け入れる。現実だとしたら、悪夢でないとしたら、このアルフレッドは。このアルフレッドを。俺はどうしたら。俺は、どうする、べきなのか。

 震える手をピローの下に突っ込んで、俺は銃を取り出した。
 アルフレッドを振り払い、ベッドの上を滑って、ヘッドレストに身体を寄せながらそれを構える。
 照星の奥で、アルフレッドは、笑っていた。
 悪夢でなく現実ならば。俺を損なう敵ならば。俺はそれをどうするべきか。
 こんなザマを他人に知られるぐらいなら、殺してやる。



 ずっと昔、まだ小さなアルフレッドが俺を心底から好いていて、べったり離れなかった頃。ベッドの脇に銃やらサーベルやらの武器を置いておくのは、俺の癖のようなものだった。

 寝首をかこうと襲ってくる輩は本国だろうと新大陸だろうと関係なくいたし、隙あらばアルフレッドを攫おうとしてくる奴もいた。だから小さな子と一緒に眠る時ですら、俺は最大の警戒心を働かせていなければならなかったが、それはあくまで外側に対してのものだった。
 懐でうつらうつらとする子供は愛しく、絶対に傷付けたくなどなかった。その体温を胸の深いところに感じているのだけは、まったく不快じゃなかった。男でも女でも、同衾した相手とすら一緒のベッドで寛ぐことなど出来なかった俺が、その子の手指にきゅぅと縋られることにだけは、心底からの安堵を覚えていた。ずっとずっと守ってやる、誰にも渡さない、損なわせない。触れられるたびにそう決意を新たにさせてくれる子供は、だけど、好奇心旺盛だった。

 しょっちゅう隙を見て武器を触ったりと、実に危なっかしいその子のために、俺はいくつか決めておいたことがある。寝付くまではなるべくベッドの下に隠しておくこと、剣は鞘にしっかりと収めておくこと。それから一番危なっかしい銃は、弾を抜いておくこと。
 構えるだけでも牽制にはなる。近距離ならばどうせ剣の方が勝手も良い。侵入者を逃したとしても、小さなアルフレッドが怪我をしてしまうより、その方がよほど良いに決まっている。

 癖のようなそれは、結局アルフレッドが小さくはなくなり一緒に眠るのをやめ独立してしまってからも抜けなかった。ピローの下に隠した拳銃は、弾を抜いてある。暴発してもおっかないし、抜いた弾もすぐに手の届く箇所に置いていたから、いざと言う時に困ることもない。
 それに、最近は、平和だった。昔のような敵も少ない。きっと銃なんかなくても安眠していられるのだろうとすら思う。でも癖だった。それはただの、癖だった。怪我をしないように。小さなアルフレッドが、損なわれないように。

 手に持った銃は、重い。
 実弾が装填されている重さに、俺は眼を見開く。
 涙が零れていくらかクリアになった視界の中で、アルフレッドは、柔く柔く微笑んでいる。

「――――あ……」

 どうして? なんでだ? 違う、こんなはずはない。この銃に弾が入っているはずはない。でもこの重さは確かに、実弾が込められているが故のものだ。どうして? 解らない。ピローの下に隠してあった銃。このベッドの勝手を知っているのは、俺か、何度かここでことに及んだこともあるアルフレッドぐらいだ。妖精達は鉄に触れない。こんな悪戯なんか、出来るはずもない。
 俺じゃないとしたら、アルフレッドが? どうして? 違う。こんなはずじゃなかった。銃を取ったのなんかただの牽制だ。俺にこいつを損なわすことなんか出来るはずがない。だって、だって、当たり前じゃないか。いくら仲間が出来ても、孤立が解消されても、過去のことがなくなるわけじゃない。俺の孤独をこの上なく癒してくれたこの子供を、俺が突き放せるはずがない。この体温を失うことが出来るはずがない。出来るわけないのに、殺す気で銃を取った? どっちが嘘だ、どっちも嘘か?

 あのビデオを送りつけて来たのが、その犯人がこいつでなかったら、俺はややこしい逃避なんか絶対にしなかった。敵は敵、割り切ることになんの躊躇いもあるわけがなかった。昔からそうだった、敵と定めた相手に容赦なんか必要なかった。悪意の元、俺を貶めるのならば。俺の誇りを汚すのならば。躊躇うはずもない、それが争いの火種になったとしても、徹底的に屈伏させたに決まっている。どんな手段を使っても、そうしたに、決まってる。
 でもこいつには、そんなこと、出来るはずもない。だってこいつは、アルフレッドだ。俺が懐の一番奥まで招くことが出来た、たった一人。時代がどんなに変わっても、関係がどんなに変質しても、優しくされたら嬉しくて、突き放されたら悲しくて。掛け替えのないたった一人。どんなに傷付けられても、守りたい、ただ一人。

 手酷い凌辱を受けても、他人の謗りから守りたかった、たった一人。
 こいつを守ることは自分を守ることとよく似ていた。
 心の真ん中を守ることと、それはとても、良く似ていたんだ。

 どうして弾を込めたりした? どうして避けない? 大きな手には扱いの良い大きさのナイフ、俺の腕を解放したもの。どうしてそれを振りかざさない? この距離なら、照準を合わせる一手間のある銃よりも、ナイフの方が有利なのに。どうしてお前は笑ってる?
 なあ、お前はどうして俺なんかを、抱いたりしたんだろう。俺はその理由すらも、判らないんだ。解らないまま、ただ勝手に盲目にお前を庇い続けてたんだ。
 まるでお前が独立した時みたいだよ、こんな、気持ちは。

「っ……あ……うわ、ぁ……あ……」
「……アーサー」
「わあ、あああ、ああああああ……ひ……っ、わあああああああああああああああああああ!! あああああああ、ああああああああああああああああああ!!」

 一度だって漏らさなかった嗚咽が、堰を切ったように喉を破裂させる。ぼろぼろ涙があふれて止まらない、まるであの時の雨ように、視界が塞がれてしまった。ぶるぶると震える腕は銃を取り落とし、シーツの上に重いそれを放ってしまう。子供のように大声を上げて、俺は泣きじゃくる。あの時のように。あの時のように、アルフレッドは呆然と俺を見た。口元は半笑いのように引き攣っている。なのに寄せられた眉は、まるで、泣きだしそうな様子だった。
 アルフレッドもナイフを取り落とす。どすりと重い音がして、絨毯にそれは落ちた。それから項垂れて、ぼすん、ベッドに腰を下ろす。前髪をくしゃくしゃにするように掴んで、ひくり、喉を鳴らして、アルフレッドは、耳まで鮮やかに赤くした。

「なんで――なんでだよ。何で君は、撃てないんだよ」
「っあ、あああああああ、ふあ、うぁあぁあああああああ」
「俺なんかもういらないくせに。仲間がたくさんいるくせに。もう俺なんか、いらないくせに」
「ひっ、ひっ、っくぁ、ふぁぁああああああああッ、ひぃぃいいぃいいいいいん」
「一番好きでは、なくなったくせに。一番嫌いにも、なってくれないなんて」

 げらげらげらげらげら。
 しゃくりあげながらアルフレッドは大声で笑い、俺を睨んだ。
 涙をぼろぼろ流す眼で、口元だけ笑わせて、俺を見た。

「俺は君なんか大っ嫌いだよ、アーサー」

 その言葉が嘘なのは、最初から知っていた。



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