紅姫
□特別な存在
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俺は剣道部のみんなと、後から来た銀八に精神的ストレスで寝れてないということは伏せておき、
貧血で倒れたということにして俺は美咲を家に連れて帰ることにした
みんな美咲の事をかなり心配していたが先生が今日ゆっくり眠れば大丈夫と言ってたので多分大丈夫だろう
……けどそれも眠れればの話しだ
あいつは今精神的ストレスで常に寝てない状態らしい、だから今日も寝れないだろう。
俺は美咲を自転車に気をつけて乗し、とりあえず自宅に連れていくことにした
家には姉ちゃんもいるし美咲の面倒も見てくれるだろうしな
悔しいけど俺は無力だ。
美咲が苦しんでるときになんにもできねぇ
ただ心配して、励ますぐらいしか・・・・
今は自転車を漕ぎながら当たる風さえも鬱陶しくて仕方ない
『ただいまー』
家に帰るとすぐ姉ちゃんが笑顔で出迎えてくれた
だけど俺の肩で青白い顔してぐでーっとなっている美咲を見て
すぐにその笑顔は消えた
『総ちゃん!?一体美咲ちゃんどうしたの!?青い顔してるわよ…!!』
姉ちゃんは不安げな顔をしてる
無理もないガキの頃から本当の妹のように美咲を大切にしてかわいがっていたからな……
『ひ、貧血で倒れたんでさァ。だから目を覚ますまで俺の部屋に置いとこうと思って』
『あら、貧血なの?よかったわ……貧血で……それだったら良くなるものね…じゃあ目が覚めたら呼んでちょうだいね』
『わかりやした』
そう言って姉ちゃんは晩御飯の材料を買いに行く為に家を出てった
家の中では俺と美咲二人っきり
俺は美咲の顔をじっと見ていた。
『っ…ふぁ…や…だ…やめて…』
汗をびっしょりとかき、まだうなされている
『美咲…』
俺は美咲の震える手をぎゅっと握った。
俺にはこんなことぐらいしかできないから……
けど
こんなときに言うのはあれだけど
なんか無駄に色気がある//
ちょっと制服が汗で濡れてるとことか///
いや、別にやらしいこと考えてるんじゃないから。
ただ、心配なだけだから。
それに家の鍵も多分かばん中入ってると思うけど勝手にあさったりすんのも悪いし
そりゃまぁ……家に一緒に住みたいーとか沖田美咲になってほしいとか思ってるぜ。
わかるだろ?この気持ち
てか俺誰に言ってんだ?
はぁ〜と深いためいきをつき美咲の顔を見続けた
。