□のろけ?
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5年ろ組の長屋

その長屋の雷蔵と三郎の部屋に雷蔵と兵助はお茶を飲みながらお互いの悩みを話し合っていた



「今日はもう授業が無いからゆっくりできるね」

「そうだな」



のんびりとした雰囲気


だけど、お互いため息をつく



「はぁ…やっぱりお互い相手に悩まされるよね」


「そうだよな…聞いてくれよ雷蔵…はっちゃんってさ」


兵助の話しに雷蔵は共感を得られるものがたくさんあったので相づちを打つ


「そしたらはっちゃんってさ、『豆腐とオレどっちが好きなんだ!』って聞いてくるんだぜ?」


「あー…それはなんかキモいね」

「だろ!!?確かに私は豆腐が好きだけどさ…そりゃ一番は、さ…」


兵助の顔は段々と言葉が小さくなっていき、最後の方は聞き取ることが困難だったが、雷蔵は何を言ったのか分かったので、いつもの笑っている顔だけだった


「ボクもそうなんだよね…三郎のことが一番好きだってこと分かっているはずなのに、何回も言わせてくるんだよね…」


やっぱり言葉にするのは恥ずかしいよねと付け足す


「ふー…なんか二人きりの時とか無駄に緊張するよな」


「確かにね。ボクと三郎は同室だけどさ、空気が違うときとかあるしね」


ふと雷蔵は縁側の方を見てみるとフラフラ歩いている滝夜叉丸が見えた


「あ、滝夜叉丸だ」

滝夜叉丸の方向を指差すと兵助もつられて見る

なんだか顔色が悪いように見えた

「んー…これはもしかして、かな?」
「ああ七松先輩か」


「滝夜叉丸のも話し少し聞いてみる?」


兵助は頷き雷蔵は歩いている滝夜叉丸を呼び止めた


「滝夜叉丸!今ちょっと良いかな?」


いきなり呼び止められたので滝夜叉丸は焦った感じをしたが、コチラにやってきた


「不破先輩、久々知先輩どうしたんですか?」

「んー、ちょっとお茶を飲みながらお話ししてるんだ。滝夜叉丸もどう?」


「いえ、わたしは!」


「まぁまぁ、無理にとは言わないが、今お互いの相方について愚痴ってたところなんだ。滝夜叉丸もどうだ?」


兵助のその言葉をすぐに理解し、滝夜叉丸はおずおずしながら雷蔵たちの部屋へ入っていった


「滝夜叉丸もお茶で良いかな?」

「あ、ありがとうございます。」


湯飲みを受け取り滝夜叉丸は正座のまま二人を見つめた


「あの…お二人方は、その…」


言いにくそうに恥ずかしがりながら、言葉を繋げようとするが、なかなか言い出せなかった

そんな滝夜叉丸を見て雷蔵が口を開いた


「ボクは三郎だよ」


「私は竹谷」


その言葉を聞いて滝夜叉丸は安心した

自分だけでは無かったのだと分かったからだ


「滝夜叉丸はさ、七松先輩だよね?」

「!」


一気に滝夜叉丸の顔が赤くなっていく
その反応を見て二人は可愛いなぁ。と思った




 
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