Novel

□*チョコの日*
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翌日、香凛と天子様は厨房に閉じこもり

星刻へ捧げるチョコ作りに励んだ。

その頃星刻は2人が何をしているのか気になり

扉の前を行ったり来たりしていた。

気になるのなら厨房へと足を踏み入れればいいのだが

厨房への扉には「男子入室禁止」と書かれた紙が貼ってあったのだ。

暫くして天子様の笑い声が聞こえ

それを聞き安心した星刻は厨房へ入るのは諦め自室へと戻っていった。



一方厨房では天子様と香凛がチョコレートを溶かしていた

厨房一体へビターチョコレートの匂いが広がる

「ん、チョコの匂い美味しそう!」

溶かしたチョコレートをクマの型へと流し込みながら

天子様は香凛を見上げ嬉しそうに笑顔を見せた。

「天子様、余所見をしているとチョコが零れてしまいますよ」

「あぁっ、いけない…星刻にあげるチョコ…」

天子様は集中して型へチョコを流し込んだ。

そしてその作業が終わり、チョコを冷蔵庫へと入れ

冷やしている間に天子様は香凛が持ってきてくれた

様々なラッピングの袋を見て楽しんでいた

「外の世界には色々なものがあるのですね!」

「この青の袋なんかは星刻に似合うんじゃないですかね?」

「あと、このお星様もつけましょう!」

天子様は嬉しそうにラッピングセットを見て選んだ。

暫くするとチョコも程よく固まり2人はラッピングをはじめた。



「できたわ!」

天子様は嬉しそうにラッピングし終えた

チョコを持って香凛に見せた。

「ふふ、天子様お上手です。きっと星刻も喜んでくれますよ」

「私、今から星刻に渡してきます!」

「えぇ、でも走ってチョコを落さないようにしてくださいね?」

「わ、わかってます…!」

天子様は出来上がったチョコを持って星刻の元へ歩いて行った。

転んだら作ったものが台無しになってしまう

そう気を引き締め歩きやがて星刻の部屋の前に辿り着いた

「星刻、いる…?」

天子様がそう声をかけると中から返事が聞こえ

星刻が部屋から出てきた

「天子様、どうなされたのですか?」

「あ。あのね…その…今日2月14日でしょ…?
 …この前神楽耶に…聞いたの
 今日は…
 大好きな殿方へ…女性が贈り物を捧げる日だ、と。
 だから…これ…」

天子様は頬を赤く染めラッピングされたチョコを差し出した

すると星刻も少し頬を赤く染め

「ありがとうございます天子様」

優しい声色で微笑を見せ天子様からチョコを受け取った。

「天子様、あけてもいいですか?」

「うん」

天子様はにこりと微笑み星刻を見上げた

すると星刻はしゃがみ天子様と視線を同じようにし

袋に包まれたものをあけた。

中からは可愛らしいクマの形をしたチョコレートが現れた。

星刻はチョコレートを手にとり

頂きます、と天子様を見て口に入れた

「あ、の…
 星刻甘いの苦手だと思って…
 ビターチョコレートっていうのを使ったの
 お口に合うかな…?」

「とっても美味しいですよ。
 天子様、ありがとうございます」

星刻は優しい笑顔を見せ天子様の頭に優しく触れた。

それがとても嬉しく天子様もまた笑顔になった。

「こ、これからも…
 よろしくね、星刻っ」

「こちらこそ…
 一生天子様をお守りいたします」



これからも

ずっとずっと一緒







END
(星刻が喜んでくれてよかった)





*あとがき*


去年の2月から書きかけだったバレンタインネタ!
しかも星天作品初うp!

今年中に片付けること1つやっと終わった。
疲れきった。
書きかけも神楽耶様の下りまでしか
書いてなかったんだもん。
終わりまで持っていくのが長かった。

でも天子様可愛かった、愛してるっ!



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ここまで読んでくださってありがとうございました。




2010年11月13日水瀬紗依

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