Novel

□*もしもの話*
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ここはブリタニア

そしてこの場所は皇族たちが住む


そんな中庭でとても楽しそうな声


幼い男の子と女の子の声


次第にそれは女の子達の声しか聞こえなくなり男の子の声はなくなった

そんなことはまぁ関係ない


そう無関心で写真を撮るアーニャ

この子はブリタニア皇帝とマリアンヌの子供

ナナリーの双子の妹

だがそれは隠されている

知るのはマリアンヌと皇帝だけ…


兄弟たちには一切知らされていないのだ


そんなことをお構いなしにアーニャは久しぶりに中庭に出て写真を撮る


パシャリ

パシャリと


これは皇帝が買ってくれた携帯

一人の変わりにくれた唯一の大事なもの

パシャリ


また1枚写真を撮る


そして保存


すると一人の少年が花を見つめている

パシャリ…


「え…?」

『あ…』

アーニャはその少年と目が合った

正直まずい…と思いその場を去ろうとするアーニャ

彼女は人に会ってはいけないといわれている

だから内緒で中庭に行ったのだ

もし見つかればまた記憶を操作されてしまう

そんなのいやだ…

だから彼女は逃げようとする


「ねぇ、君…誰…?」

『え…?』

少年はアーニャの腕を掴んだ

「僕よりは年下だよね…
 お客さんの子供?」

『私は…』

「僕はルルーシュ・ヴィ・ブリタニアだよ」

無邪気な笑みを見せつつ自己紹介する少年

『私はアーニャ…』

「アーニャ?よろしくね、アーニャ」

アーニャは少しの間でもいいからこの少年と話そうと思った

だってこの人はきっと実の兄

ブリタニアってつくとういことは母違いかもしれないが兄は兄

初めての兄弟との会話

嬉しくてしかたがなかった

「アーニャは写真をとるのが好きなの?」

『え…』

ふと自分の携帯を見て

小さく頷いてみる

これは記憶

私の記憶

でもこれは言えない

だから私は黙ってるの

「そうなんだ、随分と色々とってたみたいだけど…自然がすきなの?」

『うん…』

アーニャは頷いてみれば小さな声で

『綺麗だから…ルルーシュも』

ルルーシュは一瞬きょろんとした表情を見せが

すぐに微笑み

「ありがとうアーニャ」


「ルルー?」

「お兄様ー?」

遠くから呼ぶ女の子の声

ルルーシュは立ち上がった

「あ、いけない、ユフィとナナリーを置いてけぼりにしちゃった…」

くるりとアーニャの方を向きなおし

「ね、アーニャも一緒に遊ばない?」

『私は…ダメ…』

「?」

『さようなら…ルルーシュ』

アーニャはこの記憶を操作されたくない一身でルルーシュから離れた

「じゃあ…またね!
 また会おうね、アーニャ」

そう言いルルーシュはナナリー達の声のする方へ行った

『また…』


また会おうね



ルルーシュはそういった


それはアーニャの心に残っていた





そしてまた


アーニャとルルーシュは出会った


敵同士として




END
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