Novel

□*甘い魔法*
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 *甘い魔法*



「記録…」


アーニャはテーブルに置いた貰い物のキャンディを記録していた

パシャリ…とカメラのフラッシュが光れば手にキャンディを持ち

ソファーに座りカタカタ…という音の中日記を書き始めた


…日記を書き終えればふと過去の日記を読んでみる

そこには自分の知らない記憶

画像…思い出がつらつらと書かれている

自分の記録なのに覚えていない

何故だろう…

こう考えたのは何百回もある

そして今に至る


戦っている最中にも最近は記憶のずれが生じる

一体何故だろうか?

過去の自分なんて信用できない

これが彼女の答えになった


そんなことを思いつつも過去の記録を見ていれば

同じナンバーズのスザクが入ってきた


「あれ、アーニャ来てたんだ」

てっきり学校にでも行ったと思ったよ、と笑みを向けて向かいの椅子に座る

「スザクは…どうしたの?」

「僕は会議にでてたから学校には行かなかったんだよ」

「そう…」

アーニャは再び自分の記録を見る

一方スザクは窓越しに外を眺めてふと思いに耽る表情を見せた

何かに悩み過去に縛りつけられる彼…

何がか少し彼女と似ているのかアーニャはスザクを見上げた

「何かあったの…?」

「え、あ…いや…特にはないんだけどね…
 少し昔のことを思い出して…」

「…そう…
 スザクは色々と深く考えすぎ…
 少し楽になったほうがいい…」

「…ありがとうアーニャ、君の言う通りかもしれない」

少し驚いた表情をすればすぐにスザクは微笑みを見せた

「過去の囚われずに今を生きなきゃね…」

椅子から立ち上がればアーニャの頭をふわり、と撫でて部屋を出ていこうとする

「スザク…」

「なんだい、アーニャ」

立ち上がりスザクの前に行けばアーニャはスザクを見上げてこう言う

「少ししゃがんで…目を瞑って…」

「え?あ、…えっとこうでいいかな?」

アーニャと同じくらいの高さにしゃがめば

スザクは目を瞑り大人しくした

「口をあけて」

言われたとおりにするスザクは少し不思議そうだが言うことを聞いてくれた

アーニャはスザクの口にあるモノを入れた

するとスザクは口をもごもごと動かし

口の中には甘い苺の味が広がっていく

「目…開けていいよ…」

そういわれればスザクはしゃがむのもやめ、目を開けアーニャを見て

「これは…キャンディ…?」

「うん…
 色々頭を使う時は甘いものを食べたほうがいいから…」

「ありがとう、アーニャ…」

ふわり、とアーニャを優しく抱き締めれば微笑み頭を撫で

一瞬だがアーニャの頬が赤く染まる瞬間が見れた




そんなある日のひととき…



END



*あとがき*

スザアニャを書いてみました♪

二人のほのぼのとした一時を書きたくて、書いてみたものです。

誤字脱字/感想等ありましたら

Bbs

に書き込みお願いします♪



水瀬紗依
 

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