短編

□大丈夫ですか
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授業終了まで後15分。刻々と時間は迫ってきている。
まるで死刑の順番をまっているかのようだ、あ、やっぱ死にたくないので今のなし。

そんなことより、背中がものすごく痛い。痛いっていうか、痛い。
いたたたたっ誰だよ髪引っ張ったの。
はげたらどうしてくれんだ、馬鹿



『痛いんですけど』

「これで痛くなかったら、吃驚でさぁ」



まるで他人事。うとうとしてた目がばっちり覚めてしまった。
あ、いや別に寝る気はなかったよ。ほんとだってば

ごめん、今のなしやっぱ眠いや。
机が私を呼んでる、気がする。とりあえず眠たい。なにこれ超眠い

ついでに超痛い。



『めちゃくちゃ痛いんですけど』

「知ってる」

『これじゃ眠れないんだけど』

「授業は寝るもんじゃないでさぁ」

『それはわかるけど、人の背中を抓るものでもない』

「これはただの趣味でさぁ」

『いい趣味してんな』

「どーも」

『いやいや、褒めてないからね』

「俺にとっては褒め言葉でさぁ」

『私にとっては嫌味だからね、ここ重要』

「どうでもいいでさぁ。そんなことより当てられてんぞ」

『え、まじ。うわ、まじじゃん』

「答え教えてやろうか」

『うそ、沖田君素敵。ちょーイケメン』

「やっぱやめた」

『え、なんでよ。褒めたじゃん、』

「いらっとした」

『まじ?』

「まじでさぁ」

『沖田君はなんだかんだ言って、教えてくれる優しい人だよね。私信じてるから』

「それはきっと妄想でさぁ」

『最悪じゃん。鬼畜、悪魔』

「そりゃどーも」

『お前の頭は大丈夫か』

「こっちのせりふでさぁ」

『いやまじでいつまでやんのよ。このやり取り』

「先行すげー怒ってんじゃん」

『え、まじ?私あの人の顔見ると頭に目がいっちゃうんだよねー』

「あー確かに」

『でしょー。ハゲかた斬新じゃん』

「あーみえてキャバクラはしごしてんだぜ、あいつ」

『まじ、てかそんな情報どこで仕入れんのよ』

「一般人には言えねぇや」

『なにそれ、教えてよー』

「てかお前はまず、問題を解け」

『あー、無理無理。私ずっと寝てたし』

「だから、馬鹿なんでさぁ」

『うるさいなー』

「どこの母ちゃんもうるさいもんだ」

『え、なに私のお母さん?』

「冗談じゃねぇやい」

『んだよ。あ、ポッキーあるよ』

「まじ。二本くだせぇ」

『はい。しかもアスパラガス味』

「よく買う気になったな、おい」

『しかも、白アスパラバス味もあってどっちにしようか悩んだ』

「味かわんねーだろ」

『あ、それ私も思った』

「お、意外にイケまさぁ」

『え、まじ。私まだ食べてなかったんだよね』

「俺は実験代か」

『うわ、なにこれうまっ』



「お前らいい加減にしろよ」

「「やば、」」

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