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「マスター!」
俺はマスターの後ろ姿を見つけ走り寄る。俺の声に反応してマスターは、「ん?」と長い髪をさらりと揺らして振り返った。
それと同時に俺はマスターへと飛びつく。そしてふわりと香るシャンプーの甘い香。うん、いいにおい。(誰だ変態と言ったやつ、ロードローラーで轢いたろかコラ。)
「おっと、どうしたの?レン」
って、俺がいきなり抱き着いたことにより少しバランスを崩しながらもしっかりと俺の頭に手を乗せなでてくれる。俺は子供扱いされるのは嫌だけど、マスターに撫でてもらうのは好きだった。
「んーなんでもない」
ただマスターにぎゅってしたかっただけ、ってマスターの顔を見ながら言ったらマスターは優しく笑って「レンは甘えん坊さんだね」って。
ほんとのところここまでやらなくてもいいのだが、マスターにはツンよりデレの方が効果的だということを俺は知っていた。
「あー!レンばっかりずるいー!」
っていう声と共に階段を駆け降りてくる音が聞こえる。顔を見なくてもわかる。俺の片割れのリンだ。
まったく今良いところなのにと、俺はマスターに聞こえないように小さく舌打ちをした。
「リンそんなに走ると危ない」
よ、とマスターが言い終わる前にどてんとこけた。誰がかって?勿論リンだ。馬鹿め、しかも自分の本に足を引っ掛けるなんて。
「ふえぇええん!」
痛いよー、とリンはぶつけたらしい膝を押さえて泣き出した。・・・勘弁してくれ、もう14だぞ俺達。ってかこれから先もだけど。
で、それを見たマスターは「ほら、言わんこっちゃない」と俺から離れリンの元へ行った。
「あ、・・・」
「ん?なんか言った?レン」
「・・・いや、別に・・・」
そう?って言ってマスターの視線はリンに戻る。こいつ、本当に邪魔ばっかししやがって。
リンの事をギロリと睨んでやったら、ちょうどマスターが頭を下げているときにリンが俺を見てニヤリと笑った。
「っ!?」
・・・こいつ、全部芝居かよ。まったく、やっぱり双子は似るものなのかね。同じような行動をとったり、同じ人を好きになったり。
「血は出てないね、大丈夫だよ」
「マスターありがとー!」
・・・こいつ、侮れない。
1番の敵は自分の片割れ
(マスターいいにおいー)
(そう?)
(このにおい大好きー!)
(お、俺も好き)
(あはは、ありがとう)
end
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初のボカロ作品・・・しかも鏡音姉弟というね。
話し方とか全然わかんなくてごめんなさい・・・
簡単に言うと、
レン→マスター←リンです。
で、二人ともマスターの気を引こうと必死です。
こんな作品ですみませんでした!
あ、拍手ありがとうございました!!
翡翠。