戦国

□優しい手
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―――夜―――



「…ふむ…にゅぅ……。」


可愛らしい寝言を言いながら眠りについた弁丸。

それを見た佐助は優しく頭を撫でてあげた。
そうすると弁丸はニコと、笑うのだ。

……たまに本当に起きている様で怖い…。



カラカラカラカラ



「!!」



佐助が作ったトラップが鳴った。
兎や鹿だったら直ぐにはなりやまないが直ぐに止まった。

誰かがこの敷地内に侵入したのだ。



「行ってまいります…。」



眠りに就いている主に小さく囁いてから佐助は闇の中へ消えていった。


















††††



ぐちゅり

音を表すならこの音が合っているだろう。

強く握り締めたクナイで敵の心臓を狙い突き刺す。
そして斜め左下に勢いを付けて肉を切り裂いた。

人間だったそれはその場に崩れ落ちる。
周りには幾つかの人間だった物が転がっている。

もう人の気配は佐助以外誰もいない。

佐助はさっき切り裂いた物にまたがりクナイでめった刺しにする。



「…お前等なんかに弁丸様を殺させない……。」


ぐちゅ、ベチャ、ぐちゃり



「…汚れた手で触れさせない……。
………お前等なんか…お前等なんかに…!!」



グシャリ!



「はぁはぁ、はぁ…。」



何度も刺したためそれはもう原型は止めていなかった。



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