03/02の日記

19:38
神崎家、住人一覧 クロス注意!!
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クロス話の設定です。嫌いな方はご注意を
……しっかし、久々の更新がこれってどうなんだろう












神崎家住民一覧

神崎龍弥 嫁?
涼風空 旦那
涼風夢見 妹
遠野悠  妹?
レイン  娘
アイリス 息子
比良境葵 妹
小早川遊莉 弟
唐草秋那 ペッ……兄?
四条咲夜 姉
天音理緒 妹





「……無駄に多いわね。というか、家が無駄に広いから此処まで住めるけど、こんなに皆住む必要なんてあるのかしら? 食費も電気代も無駄にかかるだけでしょうし。でもまぁ、理由も無く多人数で住むあたり、流石愚兄としか言えないわ」

「と、言いながら君も一緒に住みたいのではないかね?」

「当たり前じゃない。でも、それは出来ないもの。私は、あの愚兄の施しを受けるわけにはいかない。だって、アレはあの愚兄がもらったお金。だったら、私に使われる訳にはいかないの。故に、私は愚兄と共には住めないわ。……というか、流石にあんな大人数とは一緒に住みたくないわ。周囲に合わせるなんて面倒よ」

「頑固ですわね。……鼎こそ、彼らと同居した方が安全ではなくて?」

「……いや、だとしても、彼らを巻き込むわけにはいかないさ。私の問題だからね。……って何故君が知っている? あおいにしか教えていなかったはずなんだがね」

「逆に訊きますけれど、貴女は自分で隠せていると思いですの? だとすれば、呆れますわね。というか、貴女は女性に隠し事が出来なさ過ぎですわ」

「ふむ、耳が痛いな。……そうかばれていたのか」

「ばれていなければ、同居の誘いが来るはずありませんわよ。……鼎、貴女はもう少し、周囲に頼るべきですわ。何かあってからでは遅いのですから」

「私からすれば、ストーカーを放っておく神経が理解できないわね。いくら、触れなければ害が無い、触らぬ神に祟りなしと言えど、気持ち悪いでしょう? 貴女が視られて興奮するような変態だと言うのなら、止めはしないけれど、そうじゃないでしょう? あの愚兄や、義姉は呆れるほどお人好しだから何とかしてくれるわよ? ま、貴女の巻き込みたくないという下らない意地を通したいのなら、それでいいのかもしれないけれど、周囲にばれている時点で、既にそれは巻き込んでいるのと大差ないわよ」

「下らないとまで言うかね。……やれやれ、君はもう少し言葉を選んでくれないか。心に刺さる」

「心に刺さる、というのなら――」

「だが断るよ。どれだけ下らないと言われようと、英国紳士として通さなければならない意地はある。プライドにかけてね」

「『やれやれ』と言われるのは貴女の方だと思うわよ。はぁ……。貴女はもう少し賢いと思っていたけれど、過大評価だったみたいね。貴女は大馬鹿者よ。それも、救いようのない、ね。……ところで、ハルナこそあの愚兄達と一緒に住まないのかしら? 貴女も誘われているんでしょう?」

「悠もわたくしも家を空けるわけにはいきませんわよ。それに、殿方と一緒に暮らすなんてわたくしにはとてもできませんわ。はしたない」

「……なら、スカートを捲るのも止めたまえ」

「貴女の内キャラの純情っぷりには兜を脱ぐしかないわね。というか、どういう教育を受ければそうなるのか悠君には是非ご教授いただきたいわ。あと、貴女に『はしたない』と言う権利はないわよ。いくら鼎のためとはいえ、貴女がやっている事ははしたないを通り越して痴女と変わらないわよ。嫌なんでしょう?」

「嫌に決まってますわ。でも――」

「……私のため、か。私としては、そこまでしてくれなくて良いのだがね。私の男性恐怖症は、私が弱いのが悪いのだから。君が、心身を削るようなことではない。というかだね、女性にそんな事をさせるのは、英国紳士として、それでなくても、君の友人として、ぜひとも止めさせたいよ」

「おー、永夢発見。あのババァ訴える事になったし、今日から家で住む事になったから」
――龍弥がログインしました

「は? いや、今そんな話はして……ってどういうことよ。私に何の相談もせずに……」

「いや、お前言う事聞かないし、いっそのことこっそり進めようと思ってな。よいしょ……」

「ちょっと愚兄!? 下ろしなさい!!」

「断る。残念だが、決定事項だ」

「ふざけんな!! おーろーせー!!」

――永夢と龍弥がログアウトしました

「……永夢、何だかんだで嬉しそうでしたわね」

「シスコンブラコン兄妹……かね? まぁ、何にせよ、押しに弱い兄妹なのだろうね」

「ハールーナー!!」

「おや、もう一人シスコンのご登場だ。御指名のようだよ?」

「やれやれ、ですわ」

――悠がログインしました

「……はぁ。何の用ですの?」

「えーっと、マンション解約しちゃった☆」

「は?」

「これはまた……」

「いやぁ、ハルナも龍弥君とこで一緒に住めば、マンションの家賃とか勿体なくならないから良いかなぁ、って。荷物も詰めて運んでおいたからモウマンタイ!!」

「えぇー……。勝手に話を進めるのは、止めていただきたいですわよ……」

「だって、ハルナ却下するでしょ?」

「そんな気すら失せましたわ……」

――悠とハルナがログアウトしました

「おやおや、まさかの展開で流石の私も驚きを隠せないよ。……と、言いたいところだが、まぁ、『計算通り』と言っておくかね? ……私も、今日の帰り道、事が動きそうだしな」

――鼎がログアウトしました






どうも、私だ。鼎だ。
始まったのは、二か月前。私はこれまでの間、一切アクションを起こさずに全て無視していた。
そろそろ痺れを切らし、直接接触してくるだろうと読んだ私は、何かと理由をつけて私を泊まらせようとするハルナと永夢を、一計を謀り引き離したのだ。
どういう策だったのかは秘密だがね。
もう夜も遅く、人通りの少ない帰り道を一人……来たか

「やぁ、鼎ちゃん。俺と付き合ってくれないかな」

分かりやすい黒コートだなぁ、オイ
顔はそこそこ、と言ったところか
どうせ、私の噂を聞きつけてきた大馬鹿だ
答えなど決まっている

「ふん、シーツの染みからやり直してこい×××××野郎が」

「んだとコラァ!!」

激昂して襲いかかって来るのも予想通りだ。
何て読みやすい馬鹿だろう。これなら、生まれてすぐでも読めたな。
私に殴りかかって来る馬鹿の腕を掴み、足を内側に入れ、私は反転する。
肘を相手の脇に入れてしゃがみ込む。
すると、馬鹿は自分の殴りかかった勢いで前のめりになる。
その勢いを利用し、思い切り体を振りかぶり――地面に叩きつける!!

「背負い投げだ。まともに受け身もとれていないようだから、さぞかし痛かろう。――は、他愛ないやつだな」

「ぐっ……てめぇ、どうなって……」

む?
あぁ、なるほど

「私が男性恐怖症だからと、侮ったかい? 無理矢理手籠にしてしまえば、どうとでもなると? あぁ、何とまぁ、単純な×××××野郎だ。――確かに私は男性恐怖症だ。それは否定しない。」

「だが、私が怯えるのは攻撃してはいけないやつにだけだよ。貴様のような、下種で×××××な輩に手加減や情けは必要ないだろう? ならば、潰してしまえばいいだけだ」

そう言いながら、私は未だに痛みで動けない馬鹿の足元へ向かい――

「因みに、何処を潰すのかを教えてやろう」

股間を思い切り蹴り上げた

「もう貴様には必要ない、生殖器だよ」

馬鹿は声にならない悲鳴を上げて、気を失ってしまった
まぁ、予想通りか
……確実に、潰れたな。どうでもいいがね
さて、と

「よつき、居るのだろう?」

「はい。良くお分かりでしたね……これでも気配は消していたんですけど……」

「簡単な推理だよ。あの心配性で友人思いの理緒が、何もしていないはずが無いのでね。しかし、さくやは理緒の傍に居た。ならば、よつきが動いているのは明白。大方、証拠集めと、いざという時の護衛だろう? とりあえず、警察と救急車を呼ばねばな」

気配を消して居ようと、推理してしまえば関係のない事だよ。

「……相変わらず、無茶苦茶な推理ですねぇ。そちらには既に連絡済みです。抜かりはありません」

「そうか、助かるよ。」

「――さて、鼎様。失礼しますね」

「む?」

抱きしめられた……?

「私に惚れでもしたかね?」

いや、まぁないと思うが

「茶化さないでください。……体も声も震えてます。怖かったのでしょう?」

…………やれやれ、私はそんなに分かりやすいかね

「事情聴取などは、また明日にしてもらうことになってますので安心してください」

しかも、気まで使われて……私は、情けないな、全く……
……あぁ、やはり

「男の人は、怖いよ……」

安心して涙が出て来たよ
大泣きは、してない





ふと気がつくと、神崎家の客室の、ベッドの上に居た。
……いつの間に?

「目が覚めたようですわね? 全く……だから、あれほど私達に頼れと言ったのですわ」

ハルナ、か

「起きぬけに説教は勘弁してほしいのだがね……」

「説教をされるような貴女が悪いのです。……私達が貴女一人を救う事も出来ないとでも思っていますの?」

はぁ……何度も言っているのだがね

「私は、英国紳士として、女性を巻き込むような真似はできない」

途端、ブチッと何かが切れるような音が聞こえた
……見ると、ハルナがわなわなと震えている

「……貴女は、少々調子に乗っているようですわね?」

「いや、そういうわけでは――」

言葉は最後まで言わせてもらえなかった。
気付けば、両手を頭の上で抑えられて身動きが取れなくなっており、ハルナに押し倒されていた
……っていつの間に!?
しかも顔が近いっ

「動けませんわよね? わたくし、別に力は入れておりませんの。それでも、貴女を抑え込む事はできていますわ。それに、反応できなかったでしょう? 貴女の呼吸に拍子を合わせるなんて、出来る者には簡単に出来るモノですの。……で、こうして抑えられて、なお貴女は一人でどうにかしようと思いますの?」

…………

「……あぁ」

「……はぁ。そうですの。出来れば、これはしたくなかったのですけれど……」

ハルナはそういうと、私の両手を右手一本で抑え、左手で私の服を捲……

「ちょっ、ハルナ!?」

「貴女は、襲われると言う事を舐め切っておりますわ。確かに、昔と違って強くなったようですけれど、だからこそどうにかできると思い込んでいる。違いますか?」

それ、は……

「……何だかんだで、怖かったのでしょう? よつきさんから聞きましたわ。貴女が大泣きしたと」

ハルナは、両手を放し、ゆっくりと私を抱きしめる
いや、大泣きはしていない

「黙って聞きなさいな。貴女が襲われて怖かったのと同じようにわたくし達も、恐怖しましたわ」

ハルナ達が、恐怖?

「……大切な友人が、襲われそうになるなんて、恐ろしい事ですわよ。逆に考えてみなさいな。例えば、理緒やわたくしが、理性を失ったFクラスに襲われる事を」

それは、確かに怖い
そして、同時にFクラスを許せないな

「分かったでしょう? 確かに、貴女が一番恐ろしかったでしょう。ですが、わたくし達も、確かに怖かった……。貴女の言う英国紳士とやらは、友を怯えさせるような方ですの? 友の頼みを蔑ろにするような方ですの? それは――違うでしょう?」

ハルナの体は、声は震えている。
そして、私を見つめる瞳からは雫が零れそうで……

「今回は、撃退できましたし、よつきさんも付いておりましたので、大事には至りませんでした。ですが、もしもよつきさんが居なかったら? もしも、貴女のトラウマがフラッシュバックし、されるがままになっていたら? ――貴女は、馬鹿ですわよ。英国紳士だと言うのなら、友の、女の子を泣かせるような真似はなさらないでくださいっ……」

ハルナは、途中で我慢できなくなったのか、ボロボロと涙を零し、泣き始める
それは、私にとって大きな衝撃を与えた
中身は純情ながら、何だかんだでいつも優雅にしていたハルナ
そのハルナが泣いている。しかも、私のせいで

「……ごめん。ごめんね。」

「今更、謝らないでっ……」

私を抱きしめながら泣きじゃくるハルナを抱きしめ返す
ごめんねハルナ。
私は、考えが足らなかったよ
皆の気持ちを、考えてなかった

「……女の子を、泣かせた罪は、重いですわよ」

「これから、償っていくよ」

だから、泣きやんでおくれ

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