その他短編

□とある人間の放浪日記
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麻帆良学園、「神木・蟠桃」という世界樹を中心に明治中期に創設された学園都市である

魔法使い達によって創設されたと考えられている麻帆良学園では学園外の非常識を非常識と認識させない所謂認識齟齬結界が張られている

また、この結界には侵入者感知の機能もついているようで…

「ちっ、侵入者か…」

吸血鬼の真祖、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルをはじめとした学園の警護を行う裏の人間が侵入者から学園を守るために動くわけで

「…ここ何処だ?」

適当に世界を越えて結界内に侵入した阿呆もとい変わり者、神崎龍弥は早々に厄介事の種になるのであった




放浪記録─麻帆良学園編─



空間に歪みができる

その歪みは次第に形を変え、やがて人一人が通れるくらいの穴ができた

そして、その穴から出てくるのは…

「…ここ何処だ?」

無の片割れ、神崎龍弥だ

世界を越える力を持ち、軽く四桁は生きている人外地味た人間で一応は常識人な龍弥はとりあえず現状を打破することから始めようとした

金髪幼女から睨まれている現状を

「…貴様、何者だ」

「変わり者…冗談だ冗談。だからそんなに睨むなっての」

「次は無い」

金髪幼女、エヴァンジェリン・A・K・マクダウェルは目の前の人間を視て訝しんだ

600年生きていると大抵の人間は一目でどんな人間か分かるようになる

だというのに目の前の高々15歳ぐらいの人間が全く分からないのである

「闇の福音」である自分の名前をだしてもそれがどうしたと言わんばかりに飄飄とした態度を崩さない

裏の人間ならこの名前を知らない筈がなく

信じていないのかとも思ったがそんな風でもない

かといって馬鹿にしている様子でもなく

本当にどうでもよさそうにしている

はっきり言って異常な男だった

黒を全く知らなさそうに見えるがその癖黒一色に染まっている風にも見える

纏っている雰囲気は普通の青年のそれなのに何処か逸脱している

「もう一度聞く、お前は何者だ?」

「異世界の人間」

「は?」

男の発言に思わず間抜けた声が出てしまったが仕方ないと思う





「それで連れてきたのか」
麻帆良学園、学園長室

そこにいるのは三人

学園長である近衛近右衛門

「闇の福音」ことエヴァンジェリン

そして、無の片割れ、神崎龍弥

「ああ、別に害をなす気は無いみたいだしな」

「うぅむ…」

悩んでいるのは龍弥をどうするかについて

「いやー迷惑かけるねー」

龍弥はケロリとした表情でいい放つ

「全くそうは思ってない癖に良く言う。」

「ん?バレた?」

「はぁ…。そういえば、お前は何が出来るんだ?」

世界を移動する程の力を持っているのは間違いない龍弥、もしかすれば自分にかかっている呪いを解くこともできるかもしれない

エヴァンジェリンはそう考え、龍弥に尋ねた

「形を変える程度の能力でできる範囲なら何でもできる」

形を変える程度の能力、龍弥の持つ能力でありとあらゆるモノの形を変える事ができる

「お前…本当に人間か?」

能力についての説明を受けたエヴァンジェリン─以下エヴァ─は呆れと驚嘆を混ぜた表情で龍弥を見た

「良く言われる」

「ふむ…。神崎君、君には生徒として‘女子’中等部に通ってもらう」

「はい?」

龍弥は一瞬聴き間違えかと思った

いくら姿変えで女の子の姿になれるといっても龍弥は男である

その龍弥を女子中等部に編入するなんてこの老人はボケたのかとエヴァと龍弥は考える

「教員免許を持っていないお主を教師として雇うのは不可能じゃ。なら生徒として入ってもらうしかないじゃろう?」

後々10歳の教員免許を持っていない子供を教師として雇うことになるのは今の学園長の知るところではない

「それは良いんだが何で女子中等部?」

「大方孫の護衛を頼みたいんだろう」

近衛近右衛門の孫、近衛木乃香

彼女はかの有名な「サウザンドマスター」と呼ばれる英雄以上の量の魔力を持っている

そのために色々と狙われやすく、護衛をつけているのだ

「んー…条件がいくつかある」

「何じゃ?」

「まず、寮制なんだろ?一人部屋で頼む。二つ目、俺の言動に文句を付けない。三つ目、依頼料をくれ。四つ目は俺の力について詮索しない。…まぁ、こんなものかな」

「ふむ、依頼料は…月50万位でどうじゃ?」

「夜の警備とやらもあるんだろ?100万だ」

「仕方ないのぅ…」

そこで、今まで黙っていたエヴァが口を開いた

「良いのか?お前なら別に生きていけるだろうに」

「うん?こんな面白いことを見逃す理由がないだろう?」

「おかしな奴だ…」

何はともあれ

神崎龍弥は麻帆良学園中等部1―A組出席番号32番八教永夢としてこの世界を満喫することになったのであった


















――――――後書きという名の言い訳――――――

何となくやっちゃいました
ネギま編です。
時期的には原作前、明日奈達が中一の頃から始まります
因みに龍弥はこのネギまの知識はあんまり持ってません
故にかなり原作崩壊する方向に…
傍観者のはずなんですけどね

あ、多分夕映と千雨よりになると思います
夕映と千雨魔改造します
実力的に


龍弥>>>>>>越えられない壁>>>>エヴァンジェリン>>夕映>>>>>>>>千雨>越えられない壁>>>>>>ネギパーティ

ってな感じに…

原作開始の時点でこうなってます
どうあがいてもこの力の差は覆せません

そして友好関係にも変化があります
エヴァと夕映と千雨の仲が良好です
桜通りの吸血鬼編の時も原作通りにいきません
寧ろエヴァの呪いは既に解呪されてると思います

そして全体的に恐らくネギが空気になると思われる

アンチになるかは不明
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