爆風草子
□未来人、来訪
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「ほぉ何と!新選組が大好きだと!」
新撰組屯所内に大きな声が響き渡る。声の主は我等が局長・近藤勇。
「新選組が好きなんて変な人ですね〜」
沖田がのほほんとした声で言った。が、その言葉はなんか胸に突き刺さった気が。ザックリきましたよザックリ。
この約八畳の和室に沖田、近藤の三人だけで居るとやたら広く感じる。
家具類もあるのは箪笥や机くらいで、がらんとした部屋である。
「…で、さっきから気になってたんだが君のそのナリは何だ?」
ナリ…って服装のことだよな?
「これはTシャツにジーパンです」
「てーしゃつ?じーぱん?妙なモノを着てるんだなァ」
「袴は?着ないの?」
近藤が感動(?)していると次は沖田が質問。
「袴ですか〜。
俺らの時代では滅多に着ないかな」
「そっかー」
───やべぇ…質疑応答(?)!!
何か講師みたい…!
翔吾は馬鹿みたいに顔をニヤつかせた。
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