Novels.NARUTO
□携帯に、恋をした。
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私はナルトに見えるように携帯を少し前に持ち、サスケくんへの返信メールを作成した。
『
なんで?
サスケくんには関係ないじゃない
』
「サクラちゃん怖いってばよ…」
私だって分かってるわ。
サスケくんはちっとも悪くない。
でも、ね。
不安になるから。
サスケくんから、ちゃんと聞かないと。
「うるさいわねー…」
〜♪〜♪
しばらくすると、また音楽が。
再び、メールを開く。
開いた私とナルトは、内容を見て固まってしまった。
ガラッ
しばらく私とナルトが携帯の画面を見ていると、教室の扉が開きふてくされたサスケくんが入ってきた。
「帰るぞ、サクラ」
私とナルトはゆっくりとサスケくんを見た。
するとサスケくんは少し顔を赤らめながら、さっさとしろ、と言った。
それで、さっきのメールは嘘じゃないと確信する。
「うんっ!」
私はかばんを手に持つと、サスケくんのもとへ颯爽と駆けていった。
校庭を歩いている途中、ナルトを教室に置いていったことを思い出したが、まあ許してくれるだろうと頭から消す。
そして、再度携帯を取り出して先程のメールを見た。
画面を見て、携帯を抱きしめる。
「何やってんだ?」
それを見ていたサスケくんが訝しげに眉をひそめた。
「んー、愛の確認?」
ナルトと二人きり、ということがわかるのは教室を覗いた人物だけ、という事実に気づくのはほんの少し後のお話。
『
愛してるから
』
携帯に、恋をした。
(いつもより短かった。)
(いつもより嬉しかった。)
-おまけ-
まったく。
サスケがあんな文章をサクラちゃんに送るとは。
すげーびっくりしたってば。
明日、みんなに言ってからかってやろ。
校庭を見れば、手を繋ぎ門を出て行く二人。
俺の大切な幼なじみを傷つけたら許さねえぞ?
サスケ────
俺は、夕日に染まっていく二人に静かに微笑みかけた。
END
-あとがき-
学パロナルト幼なじみ設定(*´艸`*)
サスケくんは盗み聞きしてました笑
2009.8.16