*軍議〜替え歌〜*

□嘘/シド“戦ムソ*伊幸”
1ページ/1ページ

あの日見た空、茜色の空を
ねぇ私にくれてやろうと
約束交わし、指切りまでせがむ
君が離れない


天は猿を選ぶ
膝を折る君の眼が
“今は暫し眠る”そう語り掛けた

ふいに手を引かれ駆け出した二人
君の背中
どれ程経っただろう?
突然に立ち止まる
君が紅(あか)に飲まれる


あの日見た空、茜色の空を
ねぇ君は忘れたのでしょう
約束千切り、指切りは泡沫
二人離れてく


時は狸を呼ぶ
傍らに眠る竜
きっと分かっていた
その背に届かない

「貴様を踏み台に、天(そら)へと昇ろう」
君の言葉
伸びる影二つ、今、君を貫く
君が紅に飲まれる


“暫し眠る”と、君は瞳伏せる
もう目覚めはしないのでしょう
最期の嘘は君そのものでした
離れない


あの日見た空、茜色の空を
ねぇ忘れはしないのでしょう
果たせなかった約束を抱いて
一人歩きだす

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ