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「春の五題」より
眠気(学パロ)

「おいルフィ、寝るなよな〜!」

春の息吹を感じる今日。
もうすぐ終業式となるので授業数も少なく、あまり学校にも来なくていいのだが、本日は卒業式の練習のための登校日だったりする。
そんな体育館の中で通し練習の中、ウソップがルフィを起こすも反応はどれも同じで、

「ふがっ………うーんむにゃむにゃ」

例え鼻を塞がれようが何をしても起きないのである。
壇上では担任が睨みをきかせており、ウソップは顔を強張らせた。
けれどもウソップは、どんなに起こそうとしても起きないのにこっちが頑張っているのがバカバカしく思えてきた。

「…だめだこりゃ」
「もっと頑張れよウソップ」
「じゃぁお前が起こせよサンジ」
「俺じゃ無理だ」

丁度席はウソップ、ルフィ、ゾロ、サンジという順である。
サンジは既にゾロを起こすことを放棄しており、呑気な顔でウソップを眺めていた。

「んだよ、もういーじゃねーか。ゾロも寝てるし」
「まぁそうだな。俺らには関係ねーしな」
「そうそう。例えこいつらが怒られようが居残りさせられようが俺らには関係ねーよ」

担任の顔を再度確認してからウソップは苦笑い。
あれは相当怒っている顔だ。
それもそのはず、立たなくてはならないところでも立たないし寝言まで言うのだからこれが怒らずにいられるか。
ゾロは寝言は無いがたまに鼾が聞こえる。
そしてこれも響くのである。
こんなところで熟睡できるなんてどんな神経なんだと思いつつももうウソップも諦めたようだ。
今は歌を歌うとかで全員起立していて、当然二人は寝たままなのだが、その二人を挟んだウソップとサンジはこそこそと話していた。

「うん。むしろこいつら居残った方が都合はいいな」
「え?なんで?」
「なんでってお前……あ」
「あ?……ひぃっ」

ウソップを見ながらにたぁと笑うサンジ。しかしウソップの後ろに立つ人物が視界に入るとすぐさま黙った。
そしてそんなサンジをおかしいと思いウソップがその視線を辿るとそこには四人の担任の姿。
その形相に喉の引き攣るウソップだった。

「ったくこいつらはいい性格してるよい」
「マ、ママママルコ先生っ」
「ご苦労だったねい、ウソップ」
「………はい」

鬼の形相はそのままに寝ている二人を睨み続けるマルコ。
しかしそんな殺気漂う空気の中でも、二人は全く起きなかった。
全く本当にどんな神経をしているのだろうか。

「お前らはもう戻ってろい」
「ははははい!」
「おら、行くぞウソップ」
「おおおおおう」

いつの間にか歌も歌い終わっておりウソップは始終おどおどするばかりで、そんなウソップの腕を引き、流れに従ってサンジは教室へと引っ張って行った。

「さーて、こいつら、どうするかねい…」


ルフィとゾロの運命は如何に!?


続く

ありがとうございましたー!!

2010.03.29.lei






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