B文
□始末に終えん
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「おーい、おいこらっ!この芋!!」
「チッうざ・・・・・・何ですか太子」
「うざってお前・・・まあいい、生徒会長様の心は海よりも広いからな!敬え!!」
「はいはい。それで何の用です?」
「はいは一回だこのふかし芋が!・・・あ、ごめんなさい殴らんといて・・・えっとさ、妹子は大学どこ行くつもり?」
「え?思いの外まともな質問だ・・・太子もオッサン臭いけどやっぱり高校生なんですね」
「何ー!どこまでも無礼な奴だな!いいから教えるでおまっこの大学芋!」
「(本当にうざいな)・・・普通に日和大に行くつもりですけど。というかそのために附属のここ受けたんですけど」
「そうかー。無個性な奴だな・・・ああ日和大には秋の焼き芋大会があるから」
「そんな行事ありませんよ!あったとしても関係ないよ!だいたい何なんですか、突然」
「ん?ああ、これ」
「進路希望調査表?」
「妹子の来ないとこなんか行っても意味ないからな。待ってるから早く来るんだぞ!もういっそ飛び級して来い!」
一瞬、言葉を失う。
ーーーーーああ、この人。この人は、本気になりさえすればこの国1番の大学でも余裕で入れるレベルの頭してやがるくせに。
「お?どうした妹子。顔がサツマイモのようだぞ。病気か?」
「う、うっさいわいこのシジミが!!」
「みそしるっ!!妹子おまっグーはやめろグーはっ・・・んむ・・・?!」
数秒の沈黙。
「ぶはっ・・・ぜー・・・ぜー・・・」
「色気のカケラもありませんね。あと今太子も顔サツマイモみたいですから。病気なんですか?」
「おま・・・誰のせいだと」
「太子のせいです」
「なんで私?!人のせいにするなよ会計の分際で!」
「・・・もっかいその口ふさぎますよ」
「な、・・・・・・もういいわいこの馬鹿妹子!」
真っ赤になりながら拗ねるおっさんを見ながら僕は大きなため息をひとつつく。
病気だ。
全く、こんなカレー男が可愛くてしょうがないなんて!
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