LongStory

□8章
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朝の日差しに目を細める。

俺、どれくらい眠ったんだろう。




「…」




隣には

北山君が眠っている



昨日俺は

散々泣いて

泣き叫んで


泣き疲れた俺は

そのまま北山君に抱きしめられて

眠りに落ちたんだっけ





久々に

人の温もりを感じた





けど

やっぱり怖い




宮田は

俺を置いて死んだ



千賀は

すぐ俺から離れていった



だから

北山君もまた

俺を置いて、誰かの元へ帰るんじゃないか









「また…1人…」









1人なんてもうコリゴリなんだよ


宮田無しの生活に

慣れることなんて無理だよ






宮田が帰ってきてくれないなら

俺が宮田の所へ行きたい。








いいだろ?

お前が俺をこんなに寂しくさせてるんだ、


今更

自殺は良くない!なんて

説教染みた事言わないでくれよ









「ごめんね、北山君…」








せっかく

俺に優しくしてくれたのに。

裏切るようなことしてごめんなさい。








俺は倉庫を出た。



宮田。

お前が死んだあの場所で

俺も死のうと思う。





待っててね。








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