捧げ物 キリリク 頂き物

□シュガーハプニング
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「いつもすまないね。ガイ」

「あいつの使用人ができるのは俺ぐらいなもんだからな」
思い出すのはいつものやり取りだった

「弟の幼なじみに惚れるなんて俺もどうかしてる」

漏れた独り言を聞く者はいない

ルークが二人いたという事実を知ってからさらにいろいろ

俺は長男だというのに何もできていないどころか最近になって彼を意識してしまったのだから余計に気持ちは複雑になるばかり


「ガイが好きだー
愛しちゃったんだー」

誰もいないこの部屋でただただ独り言

聞いてる奴なんていないはずだったんだ


「そんな事大声で叫んでていいのか」

「大丈夫大丈夫ガイはいないから……」

振り向いた先にはご本人様が立っていた

よくある
本当よくあるパターンってこれの事かと恥ずかしさとツッコミで頭が爆発しそうである

「あのその…なんでガイが…」

「ルークとアッシュの事を報告しに帰ってきた…」

出てきた名前はルークのもう一つの名前と7年間ルークとして生きていたわがままだけどかわいい弟ルークのことだとすぐに分かった

「それでルークとアッシュは…」

「あいつらは…すまない
俺が一人でここに来たのが答えだ」

「ガイわざわざありがとう
父上と母上には俺から話すから…かえっ」
最後まで口に出せなかった…

弟達が死んだ事実を俺は受け入れられない

「ガイ…離して……くれ…男なのに…お前を…好きな奴を……抱きしめるなんて…」

ガイが後ろから俺を抱きしめる

「泣けよ
一緒にいてやるから」

「俺の気持ち知ってるのにまだ…」

「あいにく俺は弱ってる奴をほっとけない」

「女性恐怖症が男性恐怖症になっても知らないからな」

「お前は我慢しすぎだ」

「答えになってない」

ガイと正面から向き合う

「使用人の神経は図太いって知らなかったか」

「そんな事聞いたことない」

「ほら泣け」

ガイが優しく俺を抱きしめた

男である俺をぎゅっと抱きしめる
温もりが彼らを思い出させた

あいつらは生きているべきなのに

どうして俺だけが生きてる

ガイの胸をかりて俺は泣いた

結局泣いてる最中に泣き疲れて寝てしまったようで起きたときにはガイの腕の中さらにベッドの上というこいつ天然のたらしかよ状態だった

眠るガイを起こすのは恥ずかしい
このまま一緒に寝てしまえとそのまままたまぶたをおろした

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