novel


□素直に。
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ピピピ…
カシャッ

はぁ、今日は目覚ましより早く起きれなかった…。
小さな敗北感を抱えながらゆっくりと身体を起こす。

すぅ…すぅ…

ふと、誰かの寝息が聞こえた。
遊子はとっくに起きて朝食を作っている。
ということはこの寝息の主は一人しかいない。


部屋の真ん中に置かれた患者用のベッド。
今そこに寝ている人のためにヒゲが用意したものだ。


「まだ寝てんだ…ルキアさん。」


そういえば昨日はあたし達が寝るまで部屋に戻って来なかった。
大方一兄の部屋にいたんだろうが(何をしていたかは知らんが…)いつ戻ってきたのだろうか。

いつもならあたしが起きる前には起きているのだが、昨日は遅かったのか起きる気配がまるでない。


まぁ、今日は日曜だし学校ないから起こさなくてもいいか。
そんなことを考えてたら、お腹から「ぐぅ」という音が飛び出た。
朝食が出来たのか下から美味しそうな匂いがする。


…。
早く下行こ!
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