☆Novel

□新田東野球部
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「悠哉ぁぁぁぁああ!!!」

「うゎっ何じゃ一希!」


そこへたどり着いた俺は、そいつ―――磯部悠哉に飛びついた。


「悠哉ァ〜・・・よかったぁ〜・・・」

「どーしたんじゃ一希・・・そんな慌てて・・・」


いきなり飛びついた俺を受け止めてくれた磯部は、いつものように優しく接してくれた。
この時俺は、すごく安心した。
安心して忘れそうになった事を、ハッと思い出す。


「そーじゃ悠哉!!原田が、原田がおかしいんじゃ!!」


俺は磯部から離れて、さっき起きた事件(?)を一つ残らず話した。



「ふぅ〜ん、そんなことがあったんか・・・」

「そうなんじゃ・・・おかしいじゃろ?」

「原田の奴・・・抜け駆けしよって・・・」

「・・・・は?」

「一希・・・実はな・・・」


俺は、また嫌な予感がして、磯部から一歩離れた。


「俺もお前が好きなんじゃ」


また的中。


俺は、唖然としていた。
まさか・・・磯部までおかしくなったんか・・・?


「いや〜さっきの抱きつきはヤバかったわ。俺の理性ぶっ飛ぶかと思った」


俺は、また一歩磯部から離れた。


「一希、お前俺のもんになれ」


磯部がこっちに向かって歩いてくる。


「原田に取られる前に、ヤらせろよ・・・」


言葉も出ない。


「かず・・・・」

「ぃやだぁぁぁああぁ!!!!」


また俺は走り出した。

グラウンドに向かって。






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