* 亮春 *
□『百万回の間接キス』
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「ねぇ、兄貴。ひとくち頂戴?」
「いいよ。ほら」
ぱく。
「ありがとう」
飲みかけのジュース、食べかけのアイス、一口齧ったシュークリーム。
理由もモノもなんでもいいの。
兄貴のもの。それが重要なんだから。
「お前はほんと、昔から俺のものばかり欲しがるよね」
そう言って、困ったように笑って欲しいだけなんだ。
でもさ、兄貴。その理由は解ってる?どうして欲しかるのか、気付いてる?
それとも全部お見通しだから、そんな風に笑ってられるの?
手に入れたいものには、きっと一生届かない。
だからどうか、もう少しだけ。
この恋が俺の中で解けるまで、
お願いだから笑って下さい。
-オワリ-
お題サイト:確かに恋だったさんよりお借りしました。
お題を見て、むくわれない恋心に苦しむ春ちの姿がすぐさま浮かびました。
って、最初の亮春が悲恋気味ってどうなんでしょう^^;
ご来訪ありがとうございます^^
2009/2/22 ユキ☆
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