* 亮春 *

□『百万回の間接キス』
1ページ/1ページ


「ねぇ、兄貴。ひとくち頂戴?」

「いいよ。ほら」


ぱく。


「ありがとう」


飲みかけのジュース、食べかけのアイス、一口齧ったシュークリーム。

理由もモノもなんでもいいの。
兄貴のもの。それが重要なんだから。


「お前はほんと、昔から俺のものばかり欲しがるよね」


そう言って、困ったように笑って欲しいだけなんだ。

でもさ、兄貴。その理由は解ってる?どうして欲しかるのか、気付いてる?
それとも全部お見通しだから、そんな風に笑ってられるの?




手に入れたいものには、きっと一生届かない。


だからどうか、もう少しだけ。


この恋が俺の中で解けるまで、

お願いだから笑って下さい。






-オワリ-




お題サイト:確かに恋だったさんよりお借りしました。
お題を見て、むくわれない恋心に苦しむ春ちの姿がすぐさま浮かびました。

って、最初の亮春が悲恋気味ってどうなんでしょう^^;




ご来訪ありがとうございます^^


2009/2/22 ユキ☆

.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ