短編

□バレンタイン
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久し振りに、万事屋に仕事の依頼

それはバレンタインチョコの、配達


「大体よぉー!なーんで、銀さんが大好きなチョコを、運ばなきゃなんないのぉぉおお!」


銀時は、仕事の支度をしながら、ブツクサ文句を言う


冷蔵庫から、イチゴ牛乳を取り出し

「ん!?」


冷蔵庫の中に…可愛らしい箱


何!?と 思い手に取る


《神威へ》


「……神楽…何時の間に…やっぱり、兄貴は…兄貴だなぁ…しゃーねぇ!銀さんが届けてやるかぁ」


クイッと、イチゴ牛乳を飲み 出掛けた








真選組屯所前

鬼の副長事 土方十四郎は 不信人物のような動きをしている

隊士達は、物陰から見つめる

(副長!どうしたんだぁ!)


(ある意味…怖ぇえなぁ!)


アッチへウロウロ


コッチへウロウロ


(でも、笑えねぇかぁ!ぷっぷぷう///)

(確かに、笑えるぜぃ)


(だろぉ!だけど、何してんだぁ?)


(何かを待ってんじゃぁねぇかぃ)

(何かを…ねぇかぃ?)


「「ぉわーーーーーー!沖田隊長ぉぉおお!」」


悪魔はニヤリ


「土方さ〜ん!何!笑える行動してんだぁ!ものっそい笑えるぜぇ土方コノヤロォー!って言われてまさぁ」


「はぁあん!誰だそんな事言ってんのはぁあ!」


洗濯物を♪鼻歌交じりに干す♪

山崎を、沖田は指差した


「山崎ィィィィイイ!」


「はっ!へっ!ヒィィィイイィーーーー!」

取り敢えず、逃げ出す山崎


「よし!これで邪魔者はいなくなった」


今度は、屯所の前で

沖田が何かを待つ


ブロロロロローーーーキィ
「まいどぉー!万事屋銀ちゃんで〜す!バレンタインチョコお届けに、参りましたぁ〜あ!」


「旦那ぁ!待ってやしたぜぃ!」

「ぉう!総一郎君!出迎えご苦労ぅ!しかしよぉ…真選組の皆さんはよーく、おモテになるこって、銀さんめっさ!腹立つんですけどーぉ!」


「大したことないでさぁ! それより旦那!」


「ぁあ!」


銀時は懐を ガサゴソ

「ほれ!なんかよぉ…神楽が一週間前から必死こいて、作ったんだからな!大事に食えよ!」

悪魔が、天使の微笑みを見せる

「わかってまさぁ!旦那ぁ!有難うごぜぇやす」


「あっ!それとよ」


また、懐をガサゴソ

「ほれ!いつも世話になってからよ!銀さん特製手作りチョコ!」


「まじですかぃ!旦那から貰えるなんて、思ってもいやせんでした」


悪魔は、愛くるしい少年の顔になった


「いいってことよ!その代わりっにて、言っちゃぁ何だけどよ 神楽にあんま変なこと、教えんなよ!アイツは一応さ、大切な預かり者だからよ」


「旦那ぁ!どこぞの馬鹿と、一緒にしねぇでくだせぇ」


「ぁ〜あ!アイツは年がら年中盛ってるからなぁ!」



「銀時ィ!だぁ〜れがぁ!年がら年中盛ってるってゴラァア!」


振り向けば、瞳孔開きぱの土方がいた


「あれぇ〜!多串君いたの!お前ものっそい息あがってんぞぉ!どうした?」


山崎には、逃げられたらしい


「煩せぇ!只のウォーミングアップだぁあ!」


「何の!?」


土方は、沖田の手にある物に釘付け


「んじゃぁ!銀さん仕事あっから」

バイクのアクセルを握った


《グオッ》


土方に、首根っこを引っ掴まれた


「あっぶねぇだろうがぁああ!テメェ何しやがるぅう!」


「銀時!何か忘れてねぇかぁ!」


「はぁ!ねぇよ!銀さん仕事中なのぉぉおお!たくよ、ふざけんなよテメェは!」


アクセルを握った

《グオッ》

また、土方に、首根っこを引っ掴まれた
「ぐ…ぐるじいって!グオッ!
ぐる…じい…って!言ってんだろうがぁぁあーーーー!」

銀時に、蹴り飛ばされた

「テメェは何!さっきからよぉ!喧嘩売ってんのかぁコノヤロォー!」

「違ぇえ!」

「じゃぁ何だよ!」

「…チョ…」

「はぁ?」

「チョ…チョ…」

「はぁあん?男だろぉハッキリしろよ」

「チョ「旦那ぁ!仕事なら、早くいきなせぇ」

「おっ!そうだった!」

「総悟ぉぉおお!」

「アッ!多串君!テメェにはスペシャルチョコが、届くぜ!」

銀時はニンマリ

土方は、銀時の口からチョコと聞き

企みたっぷりの、笑顔には気付かない

「まじでか!」

プー プップー

「銀さん!此処でいいのかい?」

長谷川がトラックに乗ってやって来た

「長谷川さん!そう、そのまま流してくれ」

「いくぜ!」

《ウィーンーザーァァアア》

土方、目掛け荷台のチョコが降ってきた

「ぬっわぁぁぁああーーーーー%:$\!」




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