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「あっ、旦那ぁ。おはようございます!」
「……………」
「ちょっ、何なんですかぁ?その蔑んだ目は!!」


山崎は朝のお勤め玄関掃除をしていたら、銀時がやって来てものっそい、不機嫌なオーラを放っている。

ふん、と差し出された袋包み。山崎はいつもご苦労様ですと、頭を下げ微笑んだのに… グッベッ!銀時に顔面パンチを喰う。

「いきなり、何するんですかァァ!」
「うっせェ!ジミーの黒服見てたら、アイツの顔を思い出してェェェ!!イライラすっンだよォォ!!!大体、何で俺が毎日毎日毎日、アイツの為に弁当運ばなきゃなんないわけェ!おかしいだろ?なぁ、おかしいよねェ!」
「だったら、一緒に住めばいいじゃないですかぁ!… アベッ!」


また、殴られた!


「ンでだよォォ!!!」
「お嫁さんだからですよォォ!」
「よっ、嫁ェェェ!!テメェ殺す!」
「… ヒィッ!!」


止めてェ!見えちゃいますからァ…。本当に死神がァ!ほらぁ!死神ィィ!


「何やってンだァ?お前ら。」


「死神ッ!じゃ無かった… 副長ぉ、たっ… 助けて下さい!」
「山崎ィィ!死神って何だコラァア!!」
「… そこに食い付くんかいィィ!」








あーぁ、嫌になちゃうなぁ、ハァッ〜。
旦那にボコられ副長にボコられ…
俺ッて一体!何なんだァ?本気で転職… 考えるかなぁ…


「あれぇ、沖田隊長ぉ、何してんですか?」
「んー、もうすぐクリスマスだろぃ、だから飾付けをなぁ。」
「そうですか!」


やっぱり、まだ子供だなぁ… υυってぇえ!ちょっ、それは!


「あっ、ザキィ、クリスマスツリーの天辺に飾るヤツ、ほらぁ、お前に譲ってやるよ。」
「……いえ、遠慮します!」


だってそれ星じゃ無いでしょォ!藁人形に、副長の写真でしょォォ!!!そんなの俺が飾ったら、本当に殺されるからねェェ!!それに飾りは全て呪いグッズ何て… それじゃあクリスマスじゃなくて、クルシメマスだろうがァァ!!!


「おっ、ザキィ上手いなぁ。」


パチパチとお気楽に手を叩く沖田。


「早く片付けて下さい!副長に見つかった… らァ!… グヘッ!」


前に倒れ地面に顔が捩じ込む。


「銀ちゃん、いますカ?来てますカァ?可愛い神楽ちゃんが迎えに来たヨ!」


痛い… ちょっ、マジで痛いから… 退いてェ!ジタバタ手足を動かす山崎。


「ジミー、居たアルか?ジミすきて分からなかったネ!」



何なんだよォ… 俺ッて一体…


「旦那なら、土方さんの所にいるぜぇ。」


「おー!こっ、これはァ!クリスマスツリーアル!」

ジングルベール♪ジングルベル♪歌い出したよォォ!!!この子ォ!


「チャイナ、天辺のヤツ飾るかぁ。」
「おう!飾るネ!」

止めてェ!お願いィィ!

「ジミー、何するアルか!」神楽から藁人形をヒッタクリ


「駄目ですよ!こんな物を飾ったら。」
「何でもいいから、テッペン取れって、銀ちゃんいつも言ってるアル!返すネ!」
「意味分かんないからァ!駄目な物は駄目なんですよ。」


ったく、何考えてんだか… 山崎が神楽に説明しようとした時

「おー、神楽ァ!迎えか?ご苦労ご苦労。帰るぞ。」


銀時が神楽の手を引き帰って行く。


「ンじゃ、俺も、」
「何処行くんですかァ?沖田隊長ぉ。」


見廻りでぃ、と言い残し沖田も居なくなる。


ちょっ、コレェ!どーすんのォォ!!藁人形を握り締める山崎。


「何をどーすンだァ?山崎ィィ!」
「………えっ、」


振り向けば煙草を加え、瞳孔が開ききった土方がいる。山崎の手にはクシャクシャになった藁人形。


終わった… 俺ェェェ!!







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