A

□関係って?
1ページ/7ページ




     チャポン



揺れる浮き銀時はお手製の釣竿で一人釣りをしていた。



「旦那ぁ、何してるんでィ。」



「んー、何って、見て分かんねーなら、聞いても分かんねーよ。」


沖田は小さく笑い銀時の隣に腰を下ろす。



「何か釣れやすかィ?」


「全然… でも何か釣らなきゃ帰れねーよォ!じゃないと家に居れてもらえないんだよねェ… 今の銀さんの心境はマッチ売りの少女みたいなぁ…いやオヤジか… 」



「旦那も大変ですねィ。チナミに餌は何です?」



「あぁん!銀さんと言えば団子でしょ!貴重な俺の糖分をくれてやってんだ!絶対、釣れるね間違いないね!」



沖田はキョトンとした顔で銀時を視ている。

「で、何を釣り上げるつもりなんですかィ。」



「団子と言えば甘い、甘いと言えば甘鯛だろっが!」


「… … まぁ、頑張って下せェ… それじゃ」



沖田はスクッと立ち上がる。


「沖田くん、何なら釣り上げてみられる?銀さんに?」


銀時はヘラリと笑う。



「悪かねーですが、旦那ぁ、俺よりもっとデケーのを釣り上げてんでしょ?とっくに!」



んっ?と銀時は首を傾げる。沖田はニヤリと微笑し


「前から思ってたんですが、旦那と土方さんとは、どうゆう関係で?」



銀時の肩が小さく揺れる。



「言っておきやすが、こんな溝川にゃ甘鯛はいやせんぜぃ…海に行かなきゃ」



「マジでか!!」









次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ