テニプリ1

□嫉妬から生まれるもの
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最近、俺の恋人、不二先輩が俺以外の人に笑顔を見せる。

(…笑顔なのはいつもなんだけど…)

すっごく楽しそうに話したりしている。

―ホントに俺のこと、見てる?―

部活をしながらそんな事を思っていると、部長に注意された。

「越前!!何よそ見しているんだ!罰として、グランド10周だ!」

「はぁ〜…ウィ〜ッス…」

俺は少し面倒くさそうに返事をして、グランドを走った。



走り終わってベンチに座ると、誰かに後ろから話し掛けられた。

「お疲れ様。ハイ、ドリンク。」

後ろをふり返ると、声の主は不二先輩だった。

「ありがとうございます。」

不二先輩からドリンクを受け取ると、一口飲んだ後、不二先輩が話し出した。

「どうしてよそ見なんかしてたの?」

アンタが他の人と楽しそうに話してたからだよ…

とは言わず、我慢した。

「ちょっと考え事ッス…」

「考え事?」

「その内話します………あっ!そうだ!不二先輩、今日部活終わったら、話があるんスけど…。」

「話?いいよ。」

不二先輩が笑顔を向けると、急に横から英二先輩が話掛けた。

「不〜二ぃ〜!ちょっと来てにゃ〜」

「うん。今いくよ。」

そう言って不二先輩は英二先輩の所へ行ってしまった。

その瞬間、俺の怒りが頂点に達した。



部活が終わり、今部室には俺と不二先輩の2人しかいない。

「話って何かな?」

俺が怒っているのを不二先輩はほとんどわかっていない。

「…一応俺たちって、付き合ってんだよね?」

「もちろん。それがどうかした?」

少し声のトーンを下げたはずなのに、不二先輩の顔色は全く変わらない。

「じゃあ、なんで俺以外の人と楽しそうに話すわけ?」

「そんなことないよ…僕はいつだって、越前を見てるから。」

急にそんなこと言われたら…///って思ったけど、我慢した。

「どうしてそんなことを?」

優しく言ってくれる不二先輩を見てると、何だか泣きそうになってくる。

そう思うと、自然と不二先輩に抱きついていた。

「…っ俺、心配なんッスよっ!不二先輩が、俺から離れて行くんじゃないかって…」

涙を堪えながら、今の気持ちをうち明けた。

すると優しく、不二先輩は俺の頭をなでてくれた。

「大丈夫。僕はリョーマから離れたりしないよ。ずっと一緒にいるから。」

「…っ本当…?」

「うん。その証拠に…」

「?」

…チュッ…

「………あ//////」

不二先輩は優しく俺にキスした。

「好きな人以外に、こんな事しないよ?だから、安心して。」

「………はい……」

今回だけは絶対許さないって思ってても、つい許したくなる。

いつも俺は不二先輩にからかわれたりしてるから、今度は俺が不二先輩を困らせようとしたけど、やっぱり不二先輩には適わなかった。

それでも、いつも甘い言葉を言ってくれる、俺の一番大切な周助が大好き!








END
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