テニプリ1

□愛のかたち
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今日も裕太はご機嫌斜め…。

昨日から僕に冷たい。

何があったんだろう?

それは昨日…


☆〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆
2月18日、今日は俺の15歳の誕生日。

俺もやっと兄貴と同じ歳になれた…って言ってもすぐ兄貴の誕生日が来るけど。

もう兄貴は起きてるはずだ。

俺は部屋から出て1階に降りた。

「あっ!裕太おはよう。」

えっ…。

兄貴に一番最初に『おめでとう!』って言って欲しかった。

なのに兄貴は『おはよう』と言ったらすぐに読んでいた本に集中した。

俺の誕生日、忘れたのかよ!

「あ、あのさー…」

「ん?何?」

兄貴はいつもの笑顔でふり返った。

「…いや…何でもない…」

「そう?」

俺はちょっとイラついた。

数年前はしつこいほど『誕生日プレゼント何がいい?』って聞いてたくせに…。

俺はその日はずっと兄貴とまともに会話をしなかった。

そして次の日…


☆〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜☆
僕は裕太が何で怒ってるのかが気になって、裕太に聞いてみた。

「ねぇ、裕太…。何で怒ってるの?僕、何か悪いことしたのかなぁ?」

裕太が僕の方を見て睨んだ。

そして僕に思いっきり叫んだ。

「よく考えろよ!!昨日何の日だったと思ってんだよ!!!」

昨日…?………あっ!

裕太に言われて思い出した。

そう、昨日は『裕太の誕生日』だった。

「……っ!ごめんね!裕太!昨日…たんじょ…「弟の誕生日も忘れたのかよ?!」

僕が言いかけた所に裕太が重ねるように怒鳴った。

僕は裕太を思いっきり抱きしめた。

「ホントにごめん!…誕生日プレゼント、これでいい?」

「えっ?」

僕は裕太に笑った。

「誕生日おめでとう。裕太…。」

僕は裕太にチュッと優しく唇にキスをした。

ほんの少しだけど、裕太の顔に笑顔が見えた。

「…ったく…来年は恋人の誕生日ぐらい覚えとけよ…。」

「うん。」

顔を見合わせると、今度はさっきより長い、甘いキスをした。





END

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