ハンター1

□お菓子
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「あっ!チョコロボ君見ーっけ!…しかもスッゲェ安い!!」

ヨークシンの街を歩いていると、お店屋さんのおすすめのお菓子の所にキルアの大好きなチョコロボ君が置いてあった。

「…ねぇキルア…もう行こう…。」

「あ?ちょっと待てよ!」

ゴンがいくら“行こう”と声を掛けても、一向に行く気にならないキルア。

「早くホテルに戻らなきゃ日が暮れちゃうよ…。」

「…もうちょっと!もうちょっとで帰るから!!…あっ!あっちには新製品のお菓子!!」

もうちょっとと言っておきながらキルアは新製品のお菓子を見つけて店の奥に入ってしまった。

「あ!ちょっ…キルア〜…もぉ知らない!!お金が無くなっても貸さないからね〜だ!!」

ゴンは怒って先にホテルの方向へ歩いて行った。






「悪ぃ悪ぃ…お菓子がさ〜買って欲しそうに俺を見ててさ〜…ってあれ?ゴン?」

辺りをキョロキョロ見わたすと、何メートルか先にゴンの姿があった。

キルアは走ってゴンに追いつこうとした。

「…おいゴン!待てよ!!」

「別にオレなんか構わずに、お菓子買ってくればいいじゃん!」

振り向かず怒った声でキルアに言った。

「あ?お前怒ってんのか?…悪かったよ!だから怒るなよ!」

キルアが言った後、ゴンは急にピタッと止まった。

「…キルア?…本当にオレのこと好きなの?」

少し涙混じりにゴンが言った。

「当たり前だろ!?今さらそんなこと聞くなよ!!」

「だったら!!…オレの気持ち…わかってよ…!!」

ゴンはふり返ってキルアに怒鳴りつけた。

キルアはお菓子の入った袋を置いて、ゴンをギュッと抱きしめた。

「ゴメン…俺が悪かった。俺はお菓子以上にゴンが好きだから…。だからもう泣くなよ。」

キルアはゴンに優しい言葉を言うと、ゴンは少し落ち着いた様だった。

「…もうオレを一人にしないでよ?」

「ああ。」

泣きやんだゴンは、再びキルアと2人でホテルへと向かった。















END

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