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□悪夢
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ばーーんッ!!!!
いきなり部屋のドアが開けられる音がした。
「りーくっ!もう朝よ!
学校遅刻してもしらないわよぉ?」
妹の梨紗が朝から私の部屋で大声で叫ぶ。
なんだか今日は学校へ行く気分にはなれなかった。
「梨紗。あたし今日学校休む」
梨紗は優しく微笑んで
「わかった」
と言って部屋を出ていった。
梨紗にはなんでもわかるんだね。
あたしが触れて欲しくないことは
ちゃんと触れないでいてくれる。
……梨紗だって.辛いくせに。
ごめんね、梨紗…
今日だけ、今日だけは
弱いお姉ちゃんでいさせて…
………丹羽くん………
会いたいよ…
丹羽………く……ん………
部屋の中はただ梨紅の定期的な呼吸の音が聞こえるだけだった。
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