smash
□朝
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◆
アイクは一人で廊下を歩いていた。
(腹減った…)
朝の訓練を終えた後は、とてもお腹が空く。
ぶらぶらと、食堂に向かっていると、目の前に肉が落ちていた。
(肉!!)
あまりにも空腹なため、不自然な事にも気付かない。
「肉〜!!」
おもいっきり肉に飛び付く。
しかし、取れなかった。
肉が避けたのだ。
「!!?」
これにはアイクも驚いたらしく、じっと肉を見ている。
「生きてるのか?まあ、いいか」
どうやら、動くことは気にならないらしい。
何度も肉を取ろうとする度に、逃げていく。
暫く追い掛けていると、ピットが肉を捕まえた。
「ピットか」
「アイクさん。何してるんですか?」
「いや、肉が逃げるから、捕まえていたんだ」
「そうなんですか。なら、これをあげますから、僕の頼み事を聞いてくれませんか?」
「俺ができることなら、構わないが」
「アイクさんにしかできない事ですよ。はい、肉」
「あぁ」
ピットから受け取ろうとした瞬間、叫び声がした。
「ピット〜〜!!!!」
マルスが走って、ピットとアイクの間に割り込んできた。
そして、肉を奪い、何処かへ投げる。