smash

□薬
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ある一室に、二つの影があった。

「できたな…」

「疲れた」

二つの影が、大きな溜め息をつくのと同時に、部屋の扉が開く。

「あ、できたみたいだね」
入ったのはマルスと光。
光は闇だけだった部屋を明るく照らし出す。

「おい、もう面倒な注文しないでくれ」

「え〜、クレイジー楽しそうだったじゃん」

「やってみたら難しくてね」

「マリオなんか、ノリノリだったくせに」

「「…」」

扉を閉めると、また闇が部屋を支配する。

「まずは薬の説明をしよう」

クレイジーが楽しそうに話しを始めると、マルスがジト目で見てくる感じがした。
でも、気にしない。

「これは、惚れ薬といっt」

「これでアイクは僕の物だねっ!」

「話しを聞け」

クレイジーは咳ばらいを一回し、話しをつい続ける。

「惚れ薬と言うけど、惚れ薬じゃない。これは、飲んだ者の好きな人が解るんだ」

「…僕の華麗な計k」

「マルスは無視しよう。好きな人がいると、その人に甘えたりするが、いないと、誰にでも愛を振り撒くんだ」

「え、じゃあ、好きな人がいなかったら、あの腹黒天使や段ボールオヤジとかにも…」
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