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□痴話喧嘩
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現代パロ in 電車。





「…おいアレルヤ、電車来たぞ」

「あ、ほんとう…だ…」

「…うわ…」

「…あの、結構混んでるけど…乗るんですか?」

「…乗るしかねえだろ…同じようなのはだいぶ後しかないしな」

「そうだね…」




「…さすがに、ちょっと、きついですね」

「大丈夫か? おれ、隅っこ入っちまったけど」

「うん、ぼくは大丈夫」

「………」

「………」

「…っ!」

「っうわ!」

「あ…」

「あっ、ご、ごめん」

「いや、おれは、大丈夫だけど」

「よかった」

「…なに、笑ってんだよ」

「いや、近いなあって」

「ひっ…み、耳元で喋るなよ!」

「しようがないでしょう、動けないんだから」

「それは、そうだけどっ」

「なんなら動きましょうか? キスしちゃうことになるけどね」

「ばっ…ばか言うな! なんでこんなとこで…」

「え? ほんとうにするなんて、一言も言ってないけど…」

「…!」

「冗談だったんだけどなあ。そんなに神経質にならなくても」

「………」

「…もしかして、期待した?」

「そんなわけっ…!」

「ないですよねー、だって、ロックオンだもん」

「っ………」

「なに?」

「…この、ばかやろう」

「あなたが素直じゃないから」

「…なんだよ、おれのせいかよ」

「だってそうでしょう」

「おまえが場所をわきまえないからだろ!」

「じゃあ、外じゃなかったら素直になってくれるの?」

「………」

「ねえ」

「…いつも最後には、言ってるだろ…」

「まあ、ね。でも、最初から言ってほしいかなあ…」

「あっ? ちょっと、どこ触って…!」

「だから、動けないんですってば」

「お、思いっきり、動いてんじゃ…」

「電車が揺れるんです」

「おま…あとで、覚えてろ…!」






痴話喧嘩
(照れ隠しだって、わかってるけどね)

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