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「さーて…順番変になっちまったが自己紹介な。俺は高平春」

「…………伊達家第十六代当主伊達輝宗が嫡子、梵天丸」

「………………もう一回」

「伊達家第十六代当主伊達輝宗が嫡子、梵天丸」

「(オイオイオイオイ…何処から何処までが名前か分かんねェ…でも明らかに伊達家って言ってるよな)」


自分の頭の悪さを呪ったのは言うまでもないが、とりあえず笑いで誤魔化して話を進める


「家とか分かるか?」

「……米沢城…」

「(城?城って言いやがっ………米沢城?)」



米沢城と言えば今は上杉神社があり
城なんて残っていないはず




まぁ自分でも分かる事があれば探しやすくはなる。パーソナルコンピュータ(通称パソコン)と言う文明の利器に助けてもらえば良い



「ついでに聞くけど歳は?」

「……ななつ」

「ななつ…ななつ…七つ?あぁ7歳な」



簡単に理解できないのに一瞬切なくなったが邪念を頭から振り払い、大人しく待ってろよと一階のパソコンに急いだ

起動させインターネットを開くと真っ先に米沢城 伊達家と打ち込めば画面に広がる資料の山


米沢城は戦国時代、伊達家が本拠地として使いかの有名な独眼竜伊達政宗公出生の城

と、まぁ簡単に言えばそうなんだろうと資料を見て2度目の溜め息


しかしあの子どもに繋がらなければ
意味はない
次のページに飛ぶと伊達政宗の生涯が綴られたページだった



文面を目で追っていくと第十六代当主や梵天丸の文字

今更ながらあの自己紹介で理解できなかったあいつの名前が梵天丸であることが漸く分かったのに安心した



「ってちょーい、待て待て…」


安心している場合じゃない
きっと梵天丸が言っている事に嘘偽りはないんだろうが、独眼竜伊達政宗と言えば今から何百年も前の人間
今と違い刀を振り回していた時代の人間だ




「アンビリーバボー…」


つまり…梵天丸は伊達政宗で独眼竜伊達政宗の幼名は梵天丸で梵天丸は独眼竜で…ってあれ?ワケわかんなくなっちまった



でも梵天丸に説明しないわけにはいかない





まぁ悪いことは省いて説明するしかあるめーか…








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