桜花 ブック

□五
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「晋助ー銀時ー小太郎ーおやつだよー」


甘い香りに誘われてみっつの小さな影が庭の木からひょっこり顔を出す


「あ、そんなとこにいたんだ」


へらっと笑い手招きする晋汰に駆け寄った






「兄さん兄さん今日はなに?」

「晋汰兄さんお手製みたらし団子」

「やたー!俺このおおきいやつ」

「あ゙あーだめだって!
これは僕のだぞ銀時!」

「けんかするなら俺がもらうぞ!
晋助っ銀時!」


相変わらずの騒ぎよう
毎日毎日飽きないのかと思うほど喧嘩をする三人。お茶を入れながら三人を微笑ましく見つめた

「しょうがないなぁ…じゃあ俺が決めるよー。この少し大きいのは毎日頑張って勉強してる小太郎に
あとのは同じぐらいだから晋助と銀時ね」

「「え゙えぇえ?!」」

「文句ないよね晋助、銀時?」

「「う…うん…」」



三人の皿に置いていくみたらし団子
ほんの少しこげてしまったのはご愛嬌で鼻をくすぐるみたらし餡の甘辛い香りに今まで喧嘩していた三人は静かになっていた


「ほんとに大きいの俺がもらって良いの晋汰兄さん?」

「良いよ小太郎。いつも頑張ってるから」

さらさらの小太郎の髪を撫でてやると嬉しそうに頬を赤らめる小太郎
その様子に他の二人は良い思いはしないわけでじーっと小太郎を睨んでいた

「ヅラばっかずりーずりーずりーっ!
晋汰兄俺も俺も!」

「はーい。銀時も」



ふわふわの髪を優しく撫でる
ふにゃっと笑顔になる銀時が可愛らしい

晋汰にじゃれる小太郎と銀時を恨めしそうに見ている晋助に困ったような笑顔を浮かべた





「晋助はいいの?」

「ふんっ僕しらないし!」

「へぇー…じゃ!晋助の分まで俺と小太郎撫で撫でして晋汰兄」

「それ良いな銀時!晋汰兄さん撫でてっ」

「良いよー」



まだまだじゃれついていく銀時達を見て晋助はどこか不安そうな表情を浮かべほんの少し唸りを上げた

「ゔぅ…」

「晋汰兄さん!」

「晋汰兄っ」

「はいはーい」

「ゔぅー………あ゙ぁああ!やっぱ駄目ー!銀時もヅラも兄さんにさわっちゃ嫌だあぁああ!」

銀時と小太郎の間を割って入り晋汰に抱き付く晋助に銀時と小太郎は顔を見合わせて笑った


「兄さん!僕も撫でて!」

「はいはい晋助
あ、みんなところでさ…








お団子食べないの?

(((あ…)))
(酷いなー俺の団子忘れられてたんだ)
(兄さんごめんねっ)


to be continued

2010.01.11



 

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