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「ほらちゃんと頭乾かせー!」

「乾かしたよ!」

「頭から水が垂れてるんですけどー
あ゙ぁ゙こら!ふざけんなコノヤロー!」



頭が水浸しのまま龍丸を探しに行こうとする梵天丸のパジャマを引っ張り自分の前に座らせるとふわふわのバスタオルを梵天丸の頭にのせる

突然のことで目を瞑った梵天丸だが次にきた感触は柔らかいタオルと春の手の感触だった









「ちゃんと乾かさねーと
風邪引ィちまうだろ」

「春くすぐったい」

「はいはい。大人しくしてなさい」








春の前に座り大人しく髪を拭いてもらう梵天丸はだんだん眠たくなってきたのか目をぱちぱちさせている





「はい終わり」

しっかりと拭き終わった梵天丸の柔らかい茶色の髪がふわふわ揺れた

眠気と戦う梵天丸はもう限界なのか下を向いたまま動かない






「こんなとこで寝んなよ?」

「うー…ん…」

「あーこら」



自分の体重も支えきれず後ろにコロリと転がり春の膝に頭を預けそのまま睡眠の体勢に入る梵天丸に苦笑いを浮かべる

完全に目を閉じてしまった梵天丸は
もう夢の中に行ってしまったみたいで
起きる気配がない



仕方がないと抱き上げ梵天丸に与えた部屋に足を進めたとき足元で白いふわふわのものが揺れているのに気が付く

下を向くと龍丸が喉をゴロゴロ鳴らし足にじゃれてきていた






「一緒に行くかおチビさん?」


春の周りをぐるぐると周り、鳴き声を上げる龍丸

歩き出すとちょこちょこと着いてきた
























































二階にある梵天丸の部屋へつきベッドへ直行すると梵天丸を抱き上げたまま器用に布団の中の湯たんぽを移動させる

ほどよく暖まっている布団のお陰で身体を冷やすことはないだろう



布団をめくり寝かせようと梵天丸をベッドの上に乗せるが梵天丸にしっかりと掴まれた自分の袖に気がつく

離れることのない固く握られた袖に
笑みが漏れた





「しゃーねェか」


梵天丸を片手で抱き直し足元を動き回る龍丸をもう片方の手で抱き上げる

自分も梵天丸と一緒にベッドに寝転び梵天丸の枕の近くに龍丸を下ろす
自然と枕元で丸まり眠る体勢に入る龍丸の頭を撫でた








「おやすみ梵、龍丸」





たまにはみんなで。

布団が狭く感じて何処か心地良い


I hope to be sunny tomorrow!

20090810


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