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「猫」

「きゃっと」

「魚」

「ふぃっしゅ」

「犬」

「どっぐ」

「アヒル」

「だっく」

「じゃァ最後、竜」

「ど……どら…ど……どー…どらもん!」




新種のデジ○ンか何かですか?

































「結構覚えたんじゃねェの?」


アルファベットや色の名前、動物の名前などが書いてある梵天丸に買ってあげた子ども用の英語の本を閉じる

アルファベットは完璧
色もかなり覚えた
今は動物の名前を覚えている途中だ




「やっぱりどらもんなんて本に乗ってなかった!」



バシバシと膝の同じ所を叩かれるせいで痛くはないがかなりその場所が赤くなってきた



「3日前からスペシャル問題で春様が教えてやってんじゃねェかよ」

「教え方がヘタクソなんだ」

「……言ったなクソガキ」

軽く教材で頭を叩くとより一層不機嫌になり梵天丸は口を尖らせる
余程ドラゴンと言う単語が覚えられないのが悔しいらしい














「んー…梵は竜ってどんなだと思う?」

「りゅう……りゅう…りゅう……目がこわくて、こう3本爪がニュッてなってるの」

指を3本立てクッと曲げて竜の真似をする



「よし、頭ン中では想像できんな。
梵、よーく竜を想像しながら一文字づつ書いて口に出して覚えてってみろ」

「はーい」


愛用のペンと教材と一緒に買ってあげたノートを開く
書いて覚えさせたお陰でもうノートは最後の一ページしか残っていないみたいだ






どうもスペルは覚えているようだが口がついていかないらしい
スペルをノートに書きながらぶつぶつ言っているがやはりおかしな読み方しかできていない



「んな無理に頑張ったって身になんねェぞ」

「ど…どら…っ…ど!」

「って聞いてねェな…
春ちゃん悲しいっ…て違うか」

「…………〜っもうわかんない!」

「うおっ!」



ついにキレた梵天丸
ノートを春に叩きつけ眉を寄せて頬を膨らませている



「春難しいよ、どらもん!
でも負けたくないから頑張る!」

「何に負けたくないんだっ?!俺か?!」


ツッコむも梵天丸は自分の世界に入り込みとりあえず春の事は無視
最近性格がキツくなってきたのは自分のせいではないかと春は頭を抱えた























それからずっとドラゴンと格闘している梵天丸を見て、笑みを浮かべ溜め息を吐いた



「梵よォ、ンなもんゆっくり覚えりゃ良いじゃねーかよ。
お前には沢山時間があるだろ?
お前が空見上げて立ってる間はお前の時間なんだから、緑くせェ畳の上で寝っ転がるまで時間に縛られるんじゃねェって」



下を向いてノートとにらめっこしている梵天丸の頭をグシャグシャ撫でてやるとパッ顔を上げ、ムッとした顔をしたもののすぐに口端を上げ、ノートもそのままに手袋とマフラーをひっ掴み部屋を飛び出した



「外であそんでくる!」



玄関の閉まる音と共に聞こえた声




「………って…コルァ!片付けてけ梵っ」


後を追い、外に飛び出すと顔面に
雪玉をぶつけられた











Take your time!

雪玉をぶつけてきた事には
容赦しねェ!



I hope to be sunny tomorrow!


20090603





ちなみに管理人は
畳大好きっ子です(聞いてねぇ)




 

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